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2021年2月26日の日経概況

2021年2月26日の東京株式市場は大幅に反落しました。
終値は前営業日比496円57銭(1.67%)高の3万0168円27銭でした。
長期金利の上昇を背景に米国市場が大幅に下落、
日本市場もその流れを引き継ぎました。
午前中は下げ幅を縮小して終わりましたが、
午後に入ってアジア市場全体が厳しい動きになり、
4桁まで下げ幅を拡大して今週の取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は大幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反落して、
前営業日比559ドル85セント(1.8%)安の3万1402ドル01セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に反落して
前営業日比478.535ポイント(3.5%)安の1万3119.431で取引を終えました。

1年ぶりの高水準に推移する長期金利が
株式市場からの資金流出につながりました。
米国の10年国債利回りは2020年10 月の初旬から
上昇をし始め、コロナショックが進む昨年2月の
水準を回復しました。
長期利回りの上昇によって割高と見られやすい
高PER銘柄には売りが続きました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場の大きな下落を引き継ぎ、
売りが先行してスタートしました。
米国市場同様、長期金利の上昇により
株価には割高感が進み、
下げが広がりました。

前日まで乱高下しながらも
高値圏で推移した株価の上昇基調により
利益確定が出やすいタイミングにもきていました。

午前中の下げ幅が900円を超える場面もありましたが
722円安で午前の取引を終えました。
午後に入ると、ポジションを手仕舞う
月末要因も加わり、下げ幅を拡大、
歴代10位の下げ幅を記録して今週の取引を終えました。

33業種すべてが下落、
特にガラス、パルプ、その他製品など
素材系・景気敏感セクターが厳しく売り込まれ、
不動産、精密機器、電子機器なども押されました。

日経の日足は大陰線を形成しました。
前日の終値より大きく下離れすてスタート、
そのまま下降、下向けのギャップをあけました。

似ている動きで参考になるのは
1月29日の大きな下落です。
その時は-543円で25日移動平均線を終値で割り込みました。

翌営業日には早速下げ止まり陽線を形成、
再び上昇トレンドに戻りました。
本日も終値で25日移動平均線を割り込みましたが、

違いと言えばその時より下げ幅が2倍に達しており、
来週早速下げ止まって反転を試みてくれるかが
ポイントになります。

商いは大きく膨らみ3兆円を超え、1ヶ月ぶりの活況、
東証1部の売買代金は概算で3兆6212億円、
売買高は16億8876万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1985、
値上がりは172、変わらずは37でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

意外なほどの下げ幅でした。
下げ率ではなく、下げ幅だけで見ると、歴代10位、
ちなみに下げ幅1位をご存知でしょうか?

1987年10月20日の3836円48銭、
10月19日のブラックマンデーと呼ばれる
世界的な暴落事件の翌日です。

現在の時間、少し落ち着いてはきましたが、
米国の長期金利が1.61%の高水準まで
上昇したことを背景にしています。

日本の長期金利も0.169まで上昇して、
2018年10 月以降の水準を記録していますが、
日米の金利差は1.4近く、3月以来の水準に達しています。
それだけ米国の金利上昇が急ピッチで進んでおり、
市場関係者を緊張させています。

緊張の要因は金利が高まる、そのこと自体ではなく、
これが一時的な要因なのか、
長期化するかを見極められないことに起因します。

来週も神経質な動きで終盤に向かって
その動きが加速する可能性があります。
日米とも金利動向に敏感に反応していることから、
週中の金利のみならず、週末に予定されている
米国雇用統計の結果が注目されるでしょう。

今は雇用統計の結果が良いから景気が回復に向かう、のような
単純な因果関係でみることができず、
雇用環境改善→金利上昇→市場の下押し圧力増大につながる可能性もあるので、
週末に向かっては、市場全体が様子見ムードに徹する可能性が濃厚です。

金利上昇の恩恵を受けるであろうと思われる銀行などの
金融関連を物色しようにも、本日は同業種まで午後にはいって
下げ幅を拡大した経緯があります。

まとめて考えると、物色されやすい景気敏感株や
グロース株よりは、割安に着目するバリュー株の方に
資金が向かいやすいと予想できます。

逆に短期の値動きを狙うデイトレード、スキャルピングなどには
値動きが激しく、変動幅を取りやすい
素材系、景気敏感セクターが注目されます。

また、前日「短期的には電気・ガス業が押されすぎたので、
短い反発が近づいたこと、
自動車、医薬品も同様です。」と解説した通り、
電気・ガス業は相対的に強い動きを見せたので、
来週前半までは注目していいのではないでしょうか。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
30,168.27 +496.57(1.67%)
ドル・円
106.10 – 106.11 +0.54(0.51%)
ユーロ・円
129.63 – 129.64 +1.32(1.02%)
ユーロ・ドル
1.2216 – 1.2218 +0.0061(0.50%)
NYダウ工業株30種(ドル)
31,961.86 +424.51(1.34%)
S&P500種
3,925.43 +44.06(1.13%)
ナスダック
13,597.966 +132.768(0.98%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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