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2021年3月9日の日経概況

2021年3月9日の東京株式市場は4営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比284円69銭(0.99%)高の2万9027円94銭でした。
一人当たり最大1400ドルの現金給付案を含む
追加経済対策が今週中に成立する見込みとなり米国市場が上昇しました。
日本市場は米国の上昇要因を引き継ぎ、買いが先行してスタートしました。
米国の長期金利上昇を背景に為替市場で進んだ
円安・ドル高基調も加わり、300円を超える上昇幅を記録する場面もありました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は続伸と反落、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比306ドル14セント(1.0%)高の3万1802ドル44セント、
ナスダック総合株価指数は反落して
前営業日比310.987ポイント(2.4%)安の1万2609.161で取引を終えました。

個人宛に1400ドルの現金給付案を含む
追加経済対策が今週中にも成立見込みとなったことが
市場を強気に傾かせました。
経済活動の正常化による恩恵を受けやすい銘柄が物色されました。

一方、長期金利が再び1.6%台に
上昇したことを受け、割高感が相対的に強い
ハイテク関連が売られ、ナスダックは大幅な下落となりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場を上昇させた要因が引き継がれました。
まず、今週中に成立する見込みとなった追加経済対策で
投資家心理が改善、その上に

長期金利の上昇によって円安・ドル高が進んだことが加わり、
上げ幅を300以上に伸ばす場面もありました。
下げ幅を少し縮小させましたが、
300円近い上昇は確保しながら取引を終えました。

不動産、電気・ガス行に加えて自動車が好調、
鉄鋼、ゴム製品などの景気敏感セクターに買いが入り、
鉱業、電気機器、その他製品の3業種のみが下落しました。

日経の日足は下ひげの方が長い陽線を形成しました。
終値では上昇しましたが
高値は切り下げ、安値も切り下げたので形では下げました。

これで前日の高値が再び25日移動平均線の
レジスタンスにぶつかったことになりますが、
安値の切り上げ下げ幅は大きくなく、陽線で終わっているので、
下げが強まる形ではありません。

陰線で本日の安値を割り込む場合は、
75日移動平均線まで一気に調整する
可能性もあるので注意が必要です。

東証1部の売買代金は概算で3兆2706億円、
売買高は16億2114万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1848、
値下がりは302、変わらずは44でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

少し微妙な動きになってきましてね。
大きな下落で30,000円はもちろん、
2万9000円まで割り込んだ時は
ひやっとさせられる投資家も多くいましたが、

一1時300円を超える上昇幅で、
3月3日以来29,000円を回復しました。
それでもテクニカル分析上の形では下落、
前日の高値が25日移動平均線にぶつかって
超えられなかったことも気になるところです。

先週説明していたグロース売り、
バリュー株買いは本日にきて、極まっているようです。
鉄鋼、銀行などの銘柄では
年初来高値はもちろん、三菱UFJのように昨年来高値を更新する
銘柄も相次ぎ、過熱感が意識されるところまできました。

テクニカル的に厳しくても29,000円に乗せたのは
心強いと思い、グロース株に資金が
循環することも考えられるので、
物色の目を向けてみるのもよいでしょう。

一方、日本電産、アドバンテスト、キーエンスなど
ここまでの相場を牽引してきたハイテク・精密・半導体関連は
大きなトレンドの転換を迎えているので、
空売り目線で検討してみるのも面白そうです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,027.94 +284.69(0.99%)
ドル・円
108.86 – 108.87 +0.36(0.33%)
ユーロ・円
129.31 – 129.32 +0.36(0.27%)
ユーロ・ドル
1.1876 – 1.1879 -0.0009(-0.07%)
NYダウ工業株30種(ドル)
31,802.44 +306.14(0.97%)
S&P500種
3,821.35 -20.59(-0.53%)
ナスダック
12,609.161 -310.987(-2.40%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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