2021年3月11の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比175円08銭(0.60%)高の2万9211円64銭でした。
1.9兆ドルの追加経済対策が米国下院で可決、
それを好感した米国市場が上昇しました。
日本は米国の上昇要因を引き継ぎ、買いが先行してスタート、
上げ幅は200円に達する場面もありました。
2万9000円を上回るところで利益確定が出て上昇幅を縮小させましたが、
下値は固く、今後の動きに期待をまたしてくれました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸と反落で、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は4営業日続伸して、
前営業日比464ドル28セント(1.5%)高の3万2297ドル02セント、
ナスダック総合株価指数は小幅に反落して
前営業日比4.993ポイント安の1万3068.832で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は前日に
今年最大の上昇率で上昇した反動で、
利益確定の売りが優先されましたが、下値は固く推移しました。
米下院で1.9兆ドル規模の追加経済対策が
可決されたことを受けて、景気回復への期待から買いが進み、
ダウは2週間ぶりに過去最高値を更新しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が追加経済対策の可決を
背景に上昇したことを受け、
買いが先行してスタートしました。
米国市場同様、景気回復の際に
買われやすい景気敏感銘柄を中心に買いが進み、
上昇幅は200円に達する場面もありました。
29,000円を超えるところで
利益確定の売りが出やすい傾向はまだ残り、
上値は限定的でした。
海運、建設に大きな上昇が見られるなど
景気敏感銘柄が物色されましたが、
JR東など、陸運、精密機器の一角には
弱い動きが目立ちました。
日経の日足は上下ヒゲをもつ短陽線を形成しました。
高値と安値は小幅ではありますが切り上げて、
形でも上昇となりました。
本日も25日移動平均線が意識され、超えることはできず、
明日も上昇する場合は3/8に続いて、
2回目の上抜きに挑戦します。
明日は金曜日、週末要因を考えると
一気に上に抜ける事は考えにくいですが、
明日も下値が固く推移することが確認できると、
来週からの動きに期待がかかります。
東証1部の売買代金は概算で2兆8692億円、
売買高は13億7793万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1558、
値下がりは570銘柄、変わらずは67銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
海運指数の(バルチック海運指数、通称BD)上昇を
背景に、海運3社は大きく買われました。
値動きの激しくない中堅の海運社にも
買いが波及することや、
追加経済対策の可決に大きく反応していることから
世界がどれだけ景気回復を望んでいるのかが伺えします。
確かにBDI(バルチック海運指数)は2/10から上昇を始め、
本日は昨年10月以来の高水準を記録しました。
さらに推進力を高める燃料がこれから投入される予定です。
本日はECB理事会、
来週はFOMCと日銀金融政策決定会合と
世界が注目するイベントが続き、
各会合で今の上昇基調を高める内容が発表すると
日経の30,000円再挑戦も視野に入ります。
週末の明日はその様子見と週末要因を踏まえて、
朝方のポジション手仕舞いが予想されますが、
当然あることだと想定して驚くほどではないでしょう。
午後から回復してプラスで引けることで
市場心理の温度が測れるでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,211.64 +175.08(0.60%)
ドル・円
108.77 – 108.78 +0.05(0.04%)
ユーロ・円
129.77 – 129.79 +0.58(0.44%)
ユーロ・ドル
1.1930 – 1.1932 +0.0047(0.39%)
NYダウ工業株30種(ドル)
32,297.02 +464.28(1.45%)
S&P500種
3,898.81 +23.37(0.60%)
ナスダック
13,068.832 -4.993(-0.03%)
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