2021年3月29の東京株式市場は3営業日続伸しました。
終値は前営業日比207円82銭(0.71%)高の2万9384円52銭でした。
米国市場が大きな上昇をした流れを引き継ぎ、
日本市場は買いが先行してスタート、権利確定に関連する売買もからみ
上げ幅を400円以上に広げる場面もありました。
金融機関関連のニュースで上げ幅を急速に縮小させながらも
200円台の上昇幅を保ち、底値の硬さを見せつけました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は2営業日続伸して、
前営業日比453ドル40セント(1.4%)高の3万3072ドル88セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比161.045ポイント(1.2%)高の1万3138.725で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は3万3,000ドル台に戻り、
17日以来の過去最高値更新となりました。
バイデン大統領が新型コロナワクチンについて
倍増させると表明したことが引き続き好感され、
経済指標も良好な結果を示したことが
投資家心理を刺激しました。
景気敏感銘柄に加えて、消費財関連、
ハイテクのインテルなど半導体関連にも
強い動きが見られました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が大幅上昇したことを引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。
上昇幅が大きくなり400円以上
上昇する場面もありましたが、
午後2時に入って、大口投資家の動向で
異様な動きが見られることで
懸念が広がり急速に上昇幅を縮小させながら終わりました。
小売に加えて、ゴム製品、機械、化学、
電気機器などの景気敏感業種に買いが入り、
海運、空運に加えて、銀行、証券などの
金融関連に売りが広がりました。
日経の日足は上下髭を持つ短陰線を形成しました。
前日の終値から上放れしてスタート、
陰線で引けましたが、前日の終値まで戻ることはなく
上向きのギャップを2連日形成しました。
25日移動平均線の上からスタート、
安値では割りましたが、終値で戻って終わったので、
支えられているようで、
実はここから下げ出すと25日移動平均線が抵抗になります。
そのサインは明日の動きで確認できるので、
本日の高値を上に抜けてくれるかを確認します。
東証1部の売買代金は概算で3兆7153億円、
売買高は18億2632万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1225、
値下がりは900、変わらずは68銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末の展望では「1. 堅調なスタートが予想され、
2. 波乱を含みながら週後半に向かって様子見が広がる、
3. 空運業の押しが強かった分、リバウンドを狙うのもよい、
加えて、半導体も短期的な戻りを試す動きが強まるので
物色の目を向ける」と解説しました。
堅調なスタートは間違いありませんでしたが、
後半に入って失速、急激な失速を引き起こしたのは
金融関連ニュースだと推測されます。
クレディ・スイス・グループは米国のヘッジファンド顧客が
証拠金を巡りデフォルト(債務不履行)となり、
非常に高額の損失可能性について言及しました。
野村ホールディングスも米国の顧客に関連した
大きな損失の可能性について警告したことから
大きく下落、証券銘柄は軒並み下落して、
業種別の下落率でトップに立ちました。
それでも3桁の上昇を確保して、
終盤にかけて200円台まで戻したことは
ポジティブな材料であり、
波乱含みでありながらも今週は底値の固い
動きが期待できそうです。
証券への影響はこれから見極めが必要なので、
「押し目を拾う」よりは買いに慎重になる必要があります。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,384.52 +207.82(0.71%)
ドル・円
109.53 – 109.55 +0.21(0.19%)
ユーロ・円
129.11 – 129.13 +0.26(0.20%)
ユーロ・ドル
1.1786 – 1.1788 ±0.0000(0.00%)
NYダウ工業株30種(ドル)
33,072.88 +453.40(1.38%)
S&P500種
3,974.54 +65.02(1.66%)
ナスダック
13,138.725 +161.045(1.24%)
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