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2021年4月23の日経概況

2021年4月23の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比167円54銭(0.57%)安の2万9020円63銭でした。
バイデン政権の増税案が発表された米国市場が下落、
日本市場はその流れを引き継ぐとともに、
前日の大きな反発に対して週末の利益確定も加わり、
反落してマイナスに沈んだまま週間の取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比321ドル41セント(0.9%)安の3万3815ドル90セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比131.805ポイント(0.9%)安の1万3818.413で取引を終えました。

バイデン政権の増税政策が市場を押し下げました。
所得税の最高税率を39.6%に引き上げ、
キャピタルゲインの最高税率も大幅に引き上げるなど
富裕層を対象にした大幅な増税方針が発表されました。

下げ幅は400ドルを超える場面もありましたが、
市場予想を上回る決算数字を出した銘柄が買われて
市場をささえ、下げ幅を縮小させながら取引を終えました。

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【日本市場の動向】

日本市場は大きく反発した前日の動きから一転、
米国市場が下落したことも織り込んで、
売りが先行してスタートしました。

変動性が高く、始値を挟んで下げてはあげる、
あげてはまた始値付近に戻るなどの
消耗的な売り買いが繰り返されました。

前日まで強く押されていた
空運業が上昇率1位で反発、
続いて陸運業、ゴム製品などが上昇しました。

鉄鋼、機械、自動車など、景気敏感+輸出関連業種が売られ、
金属製品、非鉄金属などの素材系も下げました。

日経の日足は上下ヒゲと持つ十字架を形成しました。
前日から高値と安値を切り下げたので、形では下落、
来週も本日の安値を下にぬけると、

4/22の高値が2/16の天井から
3回目の高値切り下げが成立します。
さらに4/21の安値まで下に抜けると、

下げのスピードが増してくるので、
当分は下目線に合わせての戦略を立てる必要があります。

東証1部の売買代金は概算で2兆2746億円、
売買高は10億8355万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1822、
値下がりは287、変わらずは82銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

週足をみると、岐路に立っているのがわかります。
3万円が明らかに壁になっている様子で、
3/5, 3/26, 本日の4/23と
3つの週足が同じ価格帯の安値にとどまっています。

週足レベルで下に向かってトレンド転換をしたので、
来週は今週の安値を割り込むことで、
中期的にも下げトレンド入りとなるのが明確になります。

“市場への資金供給は衰えていない、下げるはずがない!”と
信じ込んでも、市場はいつでも下げる時は下げる。
この単純な原理を忘れずに、
少なくともロスカット設定だけは忘れないようにしましょう。

軟調な動きになった今週でしたが、
来週は中央銀行祭りが待っており、様子見市場で幕開け、
その後、材料によって変動するボラティリティーの高い
流れが予想されます。

最初は日本で日銀金融政策決定会合が26日から
27までにかけて行われます。
続いて米国のFOMCが27, 28日で、
やはり注目されるのは28日に予定されている
パウエルFRB議長の会見です。

同日はバイデン米大統領の議会演説も予定されているので、
28日までは様子見相場になりやすく、
それ以降はニュースによって激しく変動することが予想されます。

新製品を発表したばかりのアップルが28日に業績発表、
同日はファイスブック、ボーイングなど注目の
企業が集まっており、
翌日の29日にはアマゾン・ドットコム、ツイッターが
話題のピークを形成します。

日本も負けないほどの波乱含み材料を持っており、
28日ソニー、キーエンスに
信越化、村田製作所などの半導体・精密機器関連、
29日に東エレク、レーザーテクなどの半導体で注目が集まりますので
その結果を受けての波乱相場、
内容によっては翌週明けの堅調な動きにつながるでしょう。

28、29の結果を受けて、半導体関連、
ハイテク関連には一層注目が集まることも考えられるので、
注意して動向をチェックする価値があります。

IPOでは27日のテスHD(5074)が
4/22のビジョナルに継ぐ1,100万の公開株数で
事業内容も再エネ発電所の開発・売電、
各種環境・省エネ対策システムの設計など
ホットなテーマが揃っていると感じなので、
注目度は高いと判断しています。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,020.63 -167.54(-0.57%)
ドル・円
107.89 – 107.90 -0.01(0.00%)
ユーロ・円
129.76 – 129.77 -0.19(-0.14%)
ユーロ・ドル
1.2025 – 1.2027 -0.0018(-0.14%)
NYダウ工業株30種(ドル)
33,815.90 -321.41(-0.94%)
S&P500種
4,134.98 -38.44(-0.92%)
ナスダック
13,818.413 -131.805(-0.94%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

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