2021年5月6日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は前営業日比518円74銭(1.80%)高の2万9331円37銭でした。
連休の間、米国市場は上昇、最高値を更新しました。
欧米の経済回復期待も加わり、日本市場は買いが進みました。
上昇幅600円を超える場面もありましたが、
テクニカル分析上の意識されるポイントまで進むと、
小幅に戻しながら終わりました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は連休の間にダウが上昇、ハイテク関連の下落で
ナスダック指数が下落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続伸して、
前営業日比97ドル31セント(0.3%)高の3万4230ドル34セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日続落して
前営業日比51.078ポイント(0.4%)安の1万3582.425で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は2週間ぶりに最高値を更新しました。
銅、アルミニウム、原油など、
商品市場の先物が上昇、石油を始め、
化学、消費財関連に買いが集まりました。
ISM4月の非製造業景況感指数は50を上回る
62.7を記録、景気正常化への期待で
景気敏感銘柄が買われました。
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【日本市場の動向】
日本市場は連休の間に米国市場が上昇、
最高値を更新した流れを引き継ぎ、
大きく買いが先行してスタートしました。
連休明けであらたにポジションを取る動きや、
世界経済の景気回復に期待が重なり
上げ幅は600円を超える場面がありました。
相場の押し下げ要因として懸念されていた
緊急事態宣言の延長ニュースは
限定的な範囲で影響を与え、
500円を超える上昇幅を確保して取引を終えました。
その他製品を除いた32業種が上昇、
鉄鋼、パルプ、海運、非鉄金属などの
景気敏感領域に強い買いが入りました。
日経の日足は短い上下ひげを持つ陽線を形成しました。
前営業日の高値と安値を切り上げ、
形でも上昇になりました。
抵抗になるポイントの75日線を超えましたが、
高値で25日移動平均線をタッチすると
ヒゲを残しながら戻して終わり、
25日移動平均線が抵抗になる流れになっています。
この抵抗を明日にでも抜けてくると、
3万円を目指す動きになりますが、
明日は週末で早速利益確定が出やすいのが
上値を抑える要因となります。
東証1部の売買代金は概算で3兆3807億円、
売買高は15億2611万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1625、
値下がりは492、変わらずは74銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
大型連休あけで一時600円を超える大幅な上昇、
個人投資家にとってはどうだろう?という微妙な動きでした。
日経225が1.8%の上昇の中、
TOPIXは1.54%、日経JASDAQ平均は0.09%、
マザーズにいたっては-1.49%で
この数字は3日連続の下落で、個人投資家の心理を
明るくするような動きではない、という印象が強かった休み明けでした。
海外の要因に依存して大型銘柄に買いが進んだものの
個人はまだ買いのタイミングを探っているという
市場心理が読み取れる場面です。
その中で気になる動きは活発な商品市場、
世界的な資金あまり、アフターコロナを見据えての
原材料確保など複数の要素が含まれていますが、
決算発表と週末要因が重なる明日は動きにくい流れが続きそうです。
決算発表がピークを超える来週以降の動きでは
日本市場もアフターコロナをどれだけ反映できるかが
今後の動きを左右します。
明日は本日の大きな上昇から来る利益確定の売り、
及び米国雇用統計の発表にそなえての様子見が重なるので、
注意が必要です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,331.37 +518.74(1.80%)
ドル・円
109.10 – 109.11 +0.22(0.20%)
ユーロ・円
131.43 – 131.44 -0.34(-0.25%)
ユーロ・ドル
1.2045 – 1.2047 -0.0057(-0.47%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,230.34 +97.31(0.28%)
S&P500種
4,167.59 +2.93(0.07%)
ナスダック
13,582.425 -51.078(-0.37%)
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