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2021年5月28日の日経概況

2021年5月28日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は前営業日比600円40銭(2.10%)高の2万9149円41銭でした。
米国市場は続伸と反落でまちまちな動き、
日本市場は米国の経済が正常化される指標が発表されたことで
大幅に買いが先行してスタート、2万9000円台にのせました。
テクニカル分析上で意識される抵抗を一気に突破しましたが、
次の抵抗となるポイントに到達、来週からの展開が注目されます。
本日も最後までしっかりお読み下さい。

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【米国市場の動向】

米国市場は続伸と反落でまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比141ドル59セント(0.4%)高の3万4464ドル64セント、
ナスダック総合株価指数は小幅に反落して
前営業日比1.720ポイント安の1万3736.276で取引を終えました。

好調な経済指標が相次ぎ、
景気回復の期待から景気敏感株に買いが入りました。
毎週、景気の動向を図る基準として使われている
新規失業保険申請件数が前週から減少、市場予想を下回りました。

朝方買いが進んだ後、利益確定の売りに押されて
上昇幅には限界がありました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場がまちまちになる中、
景気回復への期待を背景に
買いが先行してスタートしました。

米国経済への期待から自動車関連が上昇、
非鉄金属、鉄鋼、機械、海運業など
景気敏感業種に買いが入りました。

33全業種が上昇しましたが、
医薬品、パルプ、食料品などは
比較的弱い上昇で終わりました。

日経の日足は上髭を持つ陽線を形成しました。
前日の終値から大きく上離れしてスタート、
そのまま上昇して終わって上向きのキャップを開けました。

抵抗になっていた25日移動平均線を一気に超えて、
上昇しましたが、次の抵抗として考えられる
75日移動平均線付近に高値が近づいていくと、

想定通りレジスタンスに会い、上ヒゲを残して終りました。
来週は75日移動平均線を超えてくると、
下げトレンドに入っていた流れが
入れ替わる可能性があります。

商いは本日も3兆円を超える盛況ぶりでした。
東証1部の売買代金は概算で3兆1088億円、
売買高は13億5662万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1847、
値下がりは315、変わらずは30でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

時間早いもので、5月の相場も
来週で最終週を迎えます。
「もう6月かよ!」とあちらこちらで聞こえてくるようですが、
5月の最終はどうなるでしょう。

今週を振り返ると、最後の大幅上昇を含めて
堅調な動きとなりました。
5日続伸までも強いという実感は湧かない流れでしたが
金曜日の大幅上昇は堅調という言葉を決定づけました。

週末28日の米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続伸して、
前営業日比64ドル81セント(0.2%)高の3万4529ドル45セント、
ナスダック総合株価指数は小幅に反発して
前営業日比12.463ポイント(0.1%)高の1万3748.739で取引を終えました。

新型コロナウイルスのワクチン普及に対する期待、
好調な業績を発表した銘柄が物色され、
買いが進みましたが、

すでに最高値圏にあることより、
利益確定の売りも出ました。
上げ幅150円を超える場面から、3連休を控えていることから
ポジションの調整が進んだと考えてよいでしょう。

シカゴ市場で28日の日経平均先物は続伸、
6月物は前日比170円高の2万9020円で取引を終え、
28日の大取終値を100円下回りました。

一つ気になるのは為替の動向。
28日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅に円安で、
109円85~95銭で取引を終えています。
一時的に110円と突破して5/26からスタートした
円安基調が強まるかと思わせましたが、
110円はやはり抵抗として働き、長い上髭を残して
方向転換のサインを出してきました。

上記の市場状況を踏まえて来週のイベントも加えて考えると、
横ばいの持ち合いが予想されます。
まず、米国の立ち合い日が一日少ないこと。
月曜日が戦没者追悼記念日で米国市場、
イギリスの市場も休場です。

週後半になると5月の雇用統計の発表が控えていますので、
それに向かって様子見ムードが広がっていくでしょう。
今回の統計が重要なのは6月15-16日で予定されている
FOMCのインプットになるからです。

量的緩和の縮小(難しい言葉で”テーパリング”と言います)に
つながるような強い内容になる場合は
米国市場も息を潜めて様子見に入るので、
日本市場もそれに従って6月中旬に向かっては
様子見になる可能性があるでしょう。

国内の材料を探してみると
「コロナワクチンの接種拡大」に辿りつきます。
それを折込始めているので注目すべきなのが鉄鋼、
自動車などの景気敏感セクター、
及びJAL, ANAなどの空運、レジュー関連です。

横ばいの中でも上記の業種には明確な動きがあると思われるので、
週末の間に注目して物色するのもよいでしょう。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,149.41 +600.40(2.10%)
ドル・円
109.82 – 109.84 +0.73(0.66%)
ユーロ・円
133.92 – 133.93 +0.78(0.58%)
ユーロ・ドル
1.2193 – 1.2195 -0.0011(-0.09%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,464.64 +141.59(0.41%)
S&P500種
4,200.88 +4.89(0.11%)
ナスダック
13,736.276 -1.720(-0.01%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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http://www.tbladvisory.com/topics/

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