2021年6月15日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比279円50銭(0.96%)高の2万9441円30銭でした。
米国市場が上昇と反落、まちまちな動きになりましたが、
長期金利の安定を材料にハイテク関連が好調でした。
ナスダック指数が最高値を更新したことを受け、
日本市場は半導体関連を中心に買いがすすみました。
FOMCの結果を先に折り込み始めた市場、その後の戦略を含めて
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落と、続伸でまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落して、
前営業日比85ドル85セント安(0.2%)安の3万4393ドル75セント、
ナスダック総合株価指数は3営業日続伸して
前営業日比104.720ポイント(0.7%)高の1万4174.143で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は最高値を更新しましたが、
ダウでは様子見相場が進みました。
テーパリングのスタートを示唆する
内容が含まれるかが焦点となるFOMCが目前に迫り、
積極的に買いを入れる動きには繋がらず、
利益確定の売りに押されました。
景気敏感銘柄、消費財関連に売りがでましたが、
長期金利が1.5%台で落ち着いていることから
ハイテク関連は買われました。
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【日本市場の動向】
日本市場はナスダックが最高値を更新して
上昇したことを材料に買いが先行してスタートしました。
ドル・円相場が110円台の円安傾向に流れると、
上げ幅を拡大、輸出関連、
半導体関連に関心があつまりました。
野党4党が内閣への不信任決議案を衆院に提出しましたが、
この時点で衆院解散は考えられず、
市場から相手にされませんでした。
利益確定の売りに押され医薬品が
早速上昇率1位に跳ね上がり、
金属製品、精密機器、自動車などの
景気敏感、輸出関連銘柄が買われました。
下落率1位は空運業で証券、保険などの金融関連
鉄鋼、パルプ、繊維製品など
素材系の一角も売られました。
日経の日足は短い上下ひげを持つ陽線を形成しました。
前日の終値から上離れしてスタート、
そのまま上昇して、上向きのギャップをあけました。
前日に終値が75日移動平均線を越えて引けてから、
本日はそれをさらに上放れしたので、
上昇トレンドへの復帰を示しました。
ただし、高値はボリンジャーバンドの+2σをタッチして
止まっているので、過熱感が意識される
位置に来ていることを意識してください。
東証1部の売買代金は概算で2兆3725億円、
売買高は9億7279万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1218、
値下がりは841、変わらずは135でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
持ち合いが続いた日経がついに上放れ、
その高値をも本日で超えたので、
上昇トレンドへの転換を意味します。
先週末の予想ではFOMCを通過して
週後半、来週にかけて徐々に上昇するとしていましたが、
ここにきて、テクニカル的に意識される
節目も一気に通過、
市場はFOMCの結果がポジティブになるだろうという
期待を折込始めているとみてよいでしょう。
その場合、FOMCが実際に終わった後は、
短期の過熱感を意識した売りが出ることも予想されます。
週末に近づくと決済の注文を入れるのを忘れずに。
マザーズの製薬・バイオ系が
継続して注目されているので、
一回押し目を作ると次のチャンスでも入れるように準備しておきましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,441.30 +279.50(0.96%)
ドル・円
110.10 – 110.11 +0.41(0.37%)
ユーロ・円
133.49 – 133.51 +0.58(0.43%)
ユーロ・ドル
1.2123 – 1.2125 +0.0006(0.04%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,393.75 -85.85(-0.24%)
S&P500種
4,255.15 +7.71(0.18%)
ナスダック
14,174.143 +104.720(0.74%)
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