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2021年6月29日の日経概況

2021年6月29日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比235円41銭(0.81%)安の2万8812円61銭でした。
米国市場でダウは下落、ナスダックとS&P500が上昇して
最高値を更新しました。
日本市場はナスダック上昇の影響でハイテク関連業種が買われましたが、
様子見相場でポジションを外しておく動きに押されました。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

米国市場は反落と反発、方向感のない動きが続きました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比150ドル57セント(0.4%)安の3万4283ドル27セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比140.120ポイント(1.0%)高の1万4500.508で取引を終えました。

ダウは最高値付近まで接近しており、
過熱感を懸念した投資家の利益確定売りが出て、
3桁の下落となりましたが、下値も限定的でした。

長期金利が落ち着きを取り戻し
1.5%を下回ると、ハイテク関連が買われ、
ナスダックは最高値を更新しました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場でダウが下落したことを背景に、
売りが先行してスタートしました。
世界的に新型コロナウィルスのデルタ株が
拡散されることを嫌気して
景気敏感銘柄に売りが入りました。

ナスダックが上昇したことで、
半導体関連などハイテクに関連する
景気敏感業種は買われて市場を支えました。

景気敏感業種の鉄鋼が利益確定に押されて下落率2位、
同分類の鉱業が1位で厳しく売られました。
30業種が下げる中、
海運業、精密機器、電気機器の
景気敏感セクター3業種が揃って上昇しました。

日経の日足は上下髭を持つ短陰線を形成しました。
前営業日の終値から下放れしてスタート、
そのまま下がって下向きのキャップを開けました。

本日の安値を切り下げて明日も下落する場合は、
6月25, 28日に作られた高値が
6月15,16日に作られた高値を
切り下げることになります。
これで高値の切り下げ継続が成立します。

ただし、安値は5月13日から6月21日に向けて
切り上げているので、
下向きのトレンドが強いと言うわけでもありません。
上昇が続いて6月21日の安値を前にして
切り返すかが注目されます。

商いは2兆円を回復しました。
東証1部の売買代金は概算で2兆3398億円、
売買高は10億3464万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1689、
値上がりは420、変わらずは76でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

投資家心理が弱気のままだというのが
鮮明に現れる一日でした。
ナスダックのみならずS&P500指数も最高値を更新、

米国市場は実質的に上昇したことになりますが、
その材料をもらっておきながら
ギャップあけの安値スタート、
さらにそのスタートまでを下回って終わりました。

明日は魔の月末。
先月末にも解説したことですが、
今年に入って月末日は下げるジンクスに陥っています。

雇用統計が予定された週末に近づき
様子見ムードが広がる上に、
月末は下がるだろう、と投資家たちが意識すると
下げ幅が広がる可能性もあります。
相場の急変に十分注意しましょう。

ゴム製品は過熱感の解消に入ったので、
短期の空売り狙い、
自動車関連も調整続きに注意するか、あえて空売り戦略を考えてみましょう。

一方、電気・ガス業界は静まりが極まってきたので、
反転狙いで注目してみましょう。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,812.61 -235.41(-0.81%)
ドル・円
110.61 – 110.62 -0.03(-0.02%)
ユーロ・円
131.71 – 131.73 -0.41(-0.31%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,283.27 -150.57(-0.43%)
S&P500種
4,290.61 +9.91(0.23%)
ナスダック
14,500.508 +140.120(0.97%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

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