2021年7月28日の東京株式市場は43営業日ぶりに大幅に反落しました。
終値は前営業日比388円56銭(1.39%)安の2万7581円66銭でした。
米国市場が利益確定や中国の規制に対する懸念で
6営業日ぶりに反落、日本市場はその流れを引き継ぎました。
新型コロナの感染者数が過去最多を記録したことも加わり、
下げ幅を拡大してギャップを開けたまま取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落して、
前営業日比85ドル79セント(0.2%)安の3万5058ドル52セント、
ナスダック総合株価指数も6営業日ぶりに反落、
前日比180.137ポイント(1.2%)安の1万4660.576で取引を終えました。
5営業日の続伸で史上最高値を更新し続けた
流れを受けて割高感が意識され
利益を確定する売りが出ました。
中国のIT企業規制は継続して懸念材料になったことに加えて、
ハイテク企業の業績に期待した買いが先行した分、
利益確定の売りも出ました。
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【日本市場の動向】
日本市場は過去最多となる
新型コロナウィルスの感染者発生が
市場を押さえつけました。
東京都で2848人の新規感染者数が確認され
投資家心理が悪化しました。
米国市場同様、中国当局による
ハイテク企業の規制が引き続き懸念され
まともに反転する材料が見つからず、
テクニカル分析上でも重要なサインを出して
取引を終えました。
金属製品、情報・通信業、サービス業が下げ、
空運、陸運業、その他製品も厳しいさげとなりました。
鉄鋼、石油、パルプ、精密機器など
景気敏感・素材の一角のみが上昇しました。
日経の日足は上下髭をもつ陰線を形成しました。
前日の終値から下放れしてスタート、
そのまま下げて下向けのキャップを形成しました。
本日の安値を割り込んで
明日も下落すると、7月26日27日のキャンドルが
浮いている状態になり、アイランドリバーサルになります。
高値が200日移動平均線をタッチしましたが、
超えられず割り込んで終わったので抵抗して働き、
下げが加速する形になりました。
東証1部の売買代金は概算で2兆2055億円、
売買高は10億3788万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1679、
値上がりは422、変わらずは89銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は3営業日を上昇したけど、
地合いがよいという印象はほとんど受けない、
ファンダメンタル的の懸念もあるので、
米国のハイテク関連があげたとしても
急ぐ必要はないと解説しました。
テクニカル分析上ではむしろ
下げが加速する懸念があるということも伝えてきましたが、
今日の下げはその懸念が顕在化する
動きの一石となりました。
当分、新たな買いを入れるのは控えると共に、
空売りも変動性が高まるので
常に利益確定の注文をアップデートしていく必要があります。
テレビでは日本のメダルラッシュを連日報道していますが、
いつものオリンピックならある
金メダル関連銘柄の物色、御祝儀相場というのは
見つけることができません。
2兆円をやっと超える売買代金からみても
積極的に売買に参加している投資家も少ないので
トレンドが綺麗に発生すると期待するのは無理があるでしょう。
指数別にみると個人が参加しやすいマザーズ市場が-3.48%の大幅な下落、
相対的に東証二部の下落率が低い上に、
REIT指数は上昇しています。
買いを考える場合は、当分東証二部と
REITを物色するのも良いでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
27,581.66 -388.56(-1.39%)
ドル・円
109.78 – 109.80 -0.30(-0.27%)
ユーロ・円
129.72 – 129.73 +0.02(0.01%)
ユーロ・ドル
1.1814 – 1.1816 +0.0032(0.27%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,058.52 -85.79(-0.24%)
S&P500種
4,401.46 -20.84(-0.47%)
ナスダック
14,660.576 -180.137(-1.21%)
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