2021年8月2日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比497円43銭(1.82%)高の2万7781円02銭でした。
週末の米国市場は反落しましたが、先週末の下げ幅が大きく、
自律反発の買いが入りました。
上方修正が予想される国内企業の業績に期待する買いが入って
先週末の下落分はほとんど取り戻しましたが、
テクニカル分析上はむしろ注意すべきポイントに到達しました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
週末金曜日の米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比149ドル06セント(0.4%)安の3万4935ドル47セント、
ナスダック総合株価指数も反落して、
前日比105.586ポイント(0.7%)安の1万4672.678で取引を終えました。
2021年4~6月期の決算を発表したアマゾン、
市場予想を下回る売上高となったことが明らかになり、
7~9月期の業績も成長率が低下するとの見通しが示されると、
8%を超える下落率で、市場全体を押さえ込みました。
半導体関連企業が下げてナスダックは幅のある下落となりましたが、
月間では168ポイント(1.2%)高で2ヶ月連続の上昇を記録しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は自律反発の動きと
決算への期待から買いが入りました。
先週の下げが大きく、国内企業の業績に期待がかかる中、
物色された銘柄を中心に取引を広がり、
上げ幅は500円を超える場面がありました。
緊急事態宣言が複数地域に広がり、
帰省・県を跨ぐ旅行などを中止するように
呼び掛けられたことを要因に
上昇幅は抑えられました。
鉄道株に売りが広がり、
空運業も厳しい動きとなりました。
海運業、鉄鋼、ガラス、パルプ・紙、金属製品などの
景気敏感セクターは物色されて上昇幅を広げました。
日経の日足は短い上髭を持つ陽線を形成しました。
前日から高値と安値を切り上げて、
形でも上昇の形となりました。
高値では200日移動平均線まで進みましたが、
強く意識されてタッチしてから戻して終りました。
大幅な上昇ではありますが、
ここから反転して下がる可能性もあり、
200日移動平均線が抵抗として働くのが2回目となります。
買いの戦略を本格的に実施するのはまだ早くて
警戒が必要でしょう。
東証1部の売買代金は概算で2兆4572億円、
売買高は10億6252万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1848、
値下がりは301銘柄、変わらずは41銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末の展望を伝えた通り、
神経質な動きの一段がスタートしました。
オリンピックも後半に差し掛かったタイミングで
帰省・県を跨ぐ旅行の中止が呼び掛けられたことは
また別のリスク要因となります。
“国境を跨ぐオリンピックは開催されているのに
コロナ自粛で疲れている国民の県を跨ぐ帰省は
どうして制限されるのか?”
このような国民の反応や反発に
納得のいく説明がないまま、
壊れたレコードを再生し続けると
好調な業績にもかかわらず投資家心理は悪化するでしょう。
また、世界的にもデルタ変異の拡散は
常にリスク要因としてのしかかります。
戦略は変更なし、
物色相場なので、一方的なポシジョンの組み立ては避けるべきで、
業績がしっかりしたバリュー株の物色に
焦点を当てるのがいい戦略です。
お盆の移動中止は業績にしばらく影響するので、
空運、陸運はしばらく警戒しましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
27,781.02 +497.43(1.82%)
ドル・円
109.66 – 109.68 +0.14(0.12%)
ユーロ・円
130.16 – 130.18 -0.12(-0.09%)
ユーロ・ド
1.1867 – 1.1869 -0.0028(-0.23%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,935.47 -149.06(-0.42%)
S&P500種
4,395.26 -23.89(-0.54%)
ナスダック
14,672.678 -105.586(-0.71%)
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