2021年8月6日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比91円92銭(0.33%)高の2万7820円04銭でした。
米国市場は反発と続伸で上昇しましたが、週末はダウが上昇、
ナスダックが下落するまちまちな動きになりました。
日本市場は前日の米国市場が上昇したことを受け、プラスでスタートしましたが、
勢いは強さにつながらず、感染者数拡大が懸念され方向感のない展開で終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【米国市場の動向】
米国市場は反発と続伸で、上昇しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比271ドル58セント(0.8%)高の3万5064ドル25セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日続伸して、
前日比114.584ポイント(0.8%)高の1万4895.117で取引を終えました。
前日の下げを主導した景気回復に対する懸念や
長期金利の低下が止まり、
投資家心理が改善しました。
前日の押しがつよかった景気敏感株、
旅行・レジャー関連に買いが進み、
長期金利が1.2%台にまで持ち直したことを受け
金融関連にも買いが入りました。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の動向】
日本市場は好決算とコロナウィルスの材料がぶつかり合い
方向感のない動きとなりました。
前日の米国市場が上昇したことを受け、
プラスでスタートしましたが、
東京都内の感染者数が初めて5,000人を超えたことが
重圧となり、マイナスに涼む場面も目立つなど
小さい範囲で上下変動する動きとなりました。
本日の夜、米国の雇用統計発表が予定されていることで
様子見の心理が強かったのも
方向感の欠ける要因となりました。
精密機器、パルプ・紙、非鉄金属などが上昇、
空運業が巻き返してきました。
その他製品の下落率が大きく、
倉庫・運輸関連及び水産などの内需も売られました。
日経の日足は上髭を持つ短陽線を形成しました。
前日から高値と安値を切り上げ、
形でも上昇になりました。
8月2日の日足と同じ形で、
高値が200日移動平均線まで進むと
抵抗に会い、戻して終わりました。
28,000円に向かって25日移動平均線は降りて、
200日移動平均線は上げてきているので、
デッドクロスに際して28,000円が強い抵抗になることを示唆しています。
東証1部の売買代金は概算で2兆4316億円、
売買高は9億9169万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1055、
値下がりは1025、変わらずは109銘柄でした。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
8月の最初の週、堅調な動きで締め括りました。
月末ジンクスが続き7月最終日に大きく下げ、
週初は自律反発もあり500円近く上昇スタート。
その後は決算相場の流れで一進一退を繰り返しながらも
下値が固く、週末に向かっては米雇用統計、三連休を控えることから
方向感のない動きになりました。
週末金曜日の米国市場は上昇と反落でまちまちな動きとなりました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比144ドル26セント(0.4%)高の3万5208ドル51セント、
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落して、
前日比59.355ポイント(0.4%)安い1万4835.762で取引を終えました。
注目されていた雇用統計の結果は
市場予想84万5000人増(非農業部門雇用者数)に対して
前月比94万3000人増、予想を上回りました。
景気回復が進んでいるとの見方が投資家心理を改善させ、
景気敏感銘柄が買われました。
長期金利が上昇したことはハイテク株への売り圧力になり、
ナスダック指数は下落しました。
直近5年の8月騰落率は3勝2敗、ほぼ互角ですが
昨年は8月の飛躍をきっかけに2月までの
上昇トレンドを形成した経緯があります。
来週の日経は今週の動きを踏襲するように
決算相場が続くと考えられます。
ただ、企業の業績は好調さをアピールしていることから
主要企業が上方修正の結果を出し、
業績の固さを見せてくれると
中・長期的なトレンドは回復に向かう流れになるのではないでしょうか。
ただし、週間としては上値の思い展開を予想します。
立ち合い日が少ない上に、翌週がお盆休み、
市場参加者が少なくなることを考えると、
決算結果に左右される神経質な動きは容易に想像できます。
上値が重い展開は今週閉幕するオリンピック後の
国内感染者数の推移でしょう。
オリンピックとの関係を否定し続けていますが、
お盆の帰省まで制限される国民の感情には響かず、
感染爆発が収まらない場合は
投資家心理はより萎縮される懸念があります。
来週も不安定な相場の期間の間に銘柄の物色に
当てる時間にしたいところです。
注目するところは再生エネルギー、
パワー半導体を含む半導体、半導体製造措置、
DX関連銘柄です。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【各市場の動き】
日経平均(円)
27,820.04 +91.92(0.33%)
ドル・円
109.80 – 109.81 +0.24(0.21%)
ユーロ・円
129.60 – 129.61 -0.21(-0.16%)
ユーロ・ドル
1.1802 – 1.1803 -0.0046(-0.38%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,064.25 +271.58(0.78%)
S&P500種
4,429.10 +26.44(0.60%)
ナスダック
14,895.117 +114.584(0.77%)
ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。
http://www.tbladvisory.com/topics/