2021年8月18日の東京株式市場は5営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比161円44銭(0.59%)高の2万7585円91銭でした。
市場予想を下回った小売売上高の影響で米国市場が6営業日ぶりに反落、
日本市場は5日続落の後とあって、自律反発で切り返しました。
アジア市場の堅調さが後押し、上昇幅が200円を超える場面もありましたが、
様子見ムードが徐々にでて、上げ幅を縮小させながら取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落と続落で、下げました。
ダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落して、
前営業日比282ドル12セント(0.8%)安の3万5343ドル28セント、
ナスダック総合株価指数は続落して、
前日比137.581ポイント(0.9%)安の1万4656.181で取引を終えました。
前日まで最高値を連日で更新してきたことから
利益確定が出るタイミングに来ていました。
その上に、小売売上高が市場予想を下回り、
景気回復が遅れるとの懸念が広がり、
下げ幅を拡大させました。
景気敏感銘柄に売りが進み、
内需・ディフェンシブセクターに買いが集まりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場とは反対に
5日下げ続けてきて、自律反発の買いが入る
タイミングに来ていたことから堅調な動きでスタートしました。
アジア市場が堅調に動くことが加わり、
上げ幅を200円以上に広げる場面がありましたが、
午後から膠着するムードに入りました。
各地で過去最多の新型コロナウィルスの感染者数予測が出ると
投資家心理が悪化、
上昇幅を縮小させて終わりました。
前日に続き水産・農林業が強く、
建設、空運業が好調でした。
一方、海運業が利益確定に押され、鉄鋼、機械など
景気敏感セクターに売りが広がりました。
日経の日足は上下髭を持つ陽線を形成しました。
終値では上昇しましたが、
前日の高値と安値は切り下げて、形では下げとなりました。
安値では前日指摘した通り7月30日の安値が意識されて、
割り込む直前に切り替えしました。
明日は本日の高値と安値を切り上げて
上昇する場合、上向けのトレンド転換となりますが、
形が下落である以上、
7/30の安値まで割り込むと深い下げが待っています。
東証1部の売買代金は概算で2兆1808億円、
売買高は9億4654万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1435、
値下がりは659銘柄、変わらずは93銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
外部材料に依存してきた日経、
本日は「自律反発」という内部要因によって
上昇を試しました。
ここで盛り上がりの材料になってくれたのが
アジア市場の堅調さでした。
ただし、テクニカル分析では
一歩だけ反対の方向に踏み出してしまうと
下げが加速してもいい位置にあることから、
警戒はまだ必要でしょう。
週の中盤を回る時点で、
週末に突入すると共に神経質で
方向性の定まらない動きになりやすくなりました。
来週のジャクソンホールが注目され
動きにくい流れになるのは
容易に想像できます。
マザーズが午後から急激に切り返したので、
反発狙いの買いを実行するいいタイミングですが、
短期勝負になりがちなので、
素直にその流れに従いましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
27,585.91 +161.44(0.59%)
ドル・円
109.64 – 109.65 +0.32(0.29%)
ユーロ・円
128.44 – 128.46 -0.25(-0.19%)
ユーロ・ドル
1.1714 – 1.1716 -0.0058(-0.49%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,343.28 -282.12(-0.79%)
S&P500種
4,448.08 -31.63(-0.70%)
ナスダック
14,656.181 -137.581(-0.92%)
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