2021年9月27日の東京株式市場は小幅に反落しました。
終値は前営業日比8円75銭(0.03%)安の3万0240円06銭でした。
米国市場が週末に上昇したことを受け、
買いが先行してスタートしましたが、中国不動産企業の
支援要請がほじられるとマイナスに転じました。
政策期待、アフターコロナへの期待から下げ幅は限定的な範囲で止まりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
24日、金曜日の米国市場は続伸と反落、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続伸して、
前営業日比33ドル18セント(0.1%)高の3万4798ドル00セント、
ナスダック総合株価指数も4営業日ぶりに反落して、
前日比4.545ポイント安の1万5047.699で取引を終えました。
朝方は短期の過熱感を解消する売りが先行しましたが、
22日のFOMC通過待ちをしていた
投資家の物色買いが入ってマイナス幅をすぐ消しにかかりました。
堅調な個人消費の動向を受け、
消費関連、景気敏感株に買いが入った他、
直近の強い動きが注目されるセールスフォースが
当日も上昇、市場を押し上げました。
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【日本市場の動向】
日本市場はFOMCの結果や、
消費関連業種が注目され
上昇した米国市場の流れを引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。
米ブルームバーグ通信が中国の不動産大手の
懸念を伝えるなど、中国不動産企業の
リスクについての報道が相次いだことが
市場を抑えましたが、
下げ幅は限定的で、新政権への政策期待、
緊急事態宣言が解除される見通しなど、
市場を支える要因が小幅の下げに止めました。
上昇が目立っていた海運業が利益確定に押され
大幅な下落、機械、倉庫、化学などが売られました。
一方、空運業、陸運業の上昇が堅調で
鉱業、銀行業に原油先物の上昇を受け、
石油・石炭製品も上昇しました。
日経の日足は長い上髭を持つ
短陰線を形成しました。
高値では9月17日と21日の間に
あいたギャップを埋めるところまで進みましたが、
終値では届かなかったので、
まだ埋まったとは判断できないところに止まりました。
しかし、形では高値と安値を切り上げたので、
上昇を形成、明日は本日の高値を上に抜けると
上昇トレンド継続とギャップ埋めになります。
東証1部の売買代金は概算で3兆2582億円、
売買高は12億9346万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1355、
値上がりは736、変わらずは96銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末の予想通り、
本日のスタートは堅調でした。
市場を混乱させたのは中国不動産大手の
不振ぶりが伝わったことでした。
中国政府が不動産関連への規制を強化したことで
まず恒大集団の債務問題、
続いて今回の融創中国が浙江省紹興市の当局に支援を要請するなど
中国発の材料が市場を揺らしています。
連続する信用リスクに対して
小幅の下落で止まったというのは
すでに市場にある程度の耐性ができていると考えられます。
当局が規制を強化することで
借入に依存して成長してきたモデルは
限界に来ていることは市場に示され、
次はまたどこかと「起こるのは当然」という
心理になってきたと言えます。
もちろん、これが全く影響を与えないとは
考えにくいですが、前回のような
大きな調整はなく、落ち着いた「傍観」が広がるのではないでしょうか。
まとめると、上昇しなかったけど、前営業日の終値を
挟んで方向感なしの動きになっただけでも成功、といえるということです。
明日も落ち着いた動きを見せる場合は、
日経は次の上昇を準備することになるでしょう。
9月15日に解説した通り、陸運業、空運業など
アフターコロナの銘柄が動き出しました。
継続して注目しましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
30,248.81 +609.41(2.06%)
ドル・円
110.33 – 110.34 +0.89(0.81%)
ユーロ・円
129.47 – 129.48 +1.11(0.86%)
ユーロ・ドル
1.1732 – 1.1734 +0.0003(0.02%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,764.82 +506.50(1.47%)
S&P500種
4,448.98 +53.34(1.21%)
ナスダック
15,052.244 +155.397(1.04%)
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