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2021年9月29日の日経概況

2021年9月29日の東京株式市場は大幅に3営業日続落しました。
終値は前営業日比639円67銭(2.12%)安の2万9544円29銭でした。
米国市場が長期金利の上昇、予算案をめぐっての対決で大幅な下落、
日本市場はその流れを引継ぎ、大きく売りが先行してスタートしました。
総裁選は終わり、政策への期待で上昇に転じるか、
今後の動きが注目されます。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に下落しました。
ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落して、
前営業日比569ドル38セント(1.6%)安の3万4299ドル99セント、
ナスダック総合株価指数は続落して、
前日比423.287ポイント(2.8%)安の1万4546.683で取引を終えました。

長期金利の動向、つなぎ予算案をめぐる対立が
市場の足元を引っ張りました。
米国長期金利が1.56%まで大きく上昇、

金利上昇で売られやすいハイテク関連に
売りが集まり、ナスダックは2.8%の大幅な下落となりました。
今年3番目の下落幅で、S&P500指数も下落、
3指標揃っての下落となりました。

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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場が長期金利の上昇に対する
警戒心から下落したことを受け、
売りが先行してスタートしました。

権利落ちによる下げが180円程、
加えて自民党総裁選が決選投票まで進み、
ポジションを手放す心理が広がり、
下げ幅は850円まで進みました。

空運業をのぞく32業種が下落、
陸運、ゴム製品、小売業は比較的に小さい下げ幅で
市場を支えました。

一方、精密機器、電気機器などの景気敏感株に加え、
銀行、保険、証券などの金融関連が売られ、
金属製品、機械、ガラスなども厳しい動きとなりました。

日経の日足は長い下髭を持つ
短陰線を形成しました。
前日の終値から下放れしてスタート、
そのまま下落する下向けのキャップを形成しました。
安値では25日移動平均線を一時的に割り込みましたが、

急速に下げ幅を縮小させ
25日線の上に戻って終わりました。
総裁選が終わった明日から切り返しを試すかが
確認ポイントです。

東証1部の売買代金は概算で3兆8556億円、
売買高は16億259万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1768、
値上がりは336銘柄、変わらずは50銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

FOMCの結果が出てから、
米国の長期金利は上昇を続けて、
前日説明したインフレ懸念が深まりました。

インフレは一時的なものとして公言していた
パウエルFRB議長の発言さえも
変わったことは、その顕在化を想定する
必要があることを示しています。

決戦投票が決まった瞬間に下げ幅が
拡大したことは、
政策議論よりも派閥の力が優先される
事態への警戒であります。

総裁選のあとは上がるというアノマリーが
今回も現れるためには衆院選の結果が安定的な
自民党有利になる必要がありますが、
果たしてどうなることでしょう。

いずれにしても本日の空運業の強さをみると、
当分の物色銘柄はアフターコロナであることに
間違いはなさそうです。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,544.29 -639.67(-2.12%)
ドル・円
111.25 – 111.27 +0.01(0.00%)
ユーロ・円
129.73 – 129.75 -0.27(-0.20%)
ユーロ・ドル
1.1659 – 1.1661 -0.0027(-0.23%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,299.99 -569.38(-1.63%)
S&P500種
4,352.63 -90.48(-2.03%)
ナスダック
14,546.683 -423.287(-2.82%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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