2021年10月5日の東京株式市場は7営業日続落しました。
終値は前営業日比622円77銭(2.19%)安の2万7822円12銭でした。
米国と中国、国内要因がすべて絡み合って、
27000円台を割り込みました。
後場に入って下げ幅が縮小されましたが、
まだ積極的に買いを入れる場面ではありませんので、
注意が必要です。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比323ドル54セント(0.9%)安の3万4002ドル92セント、
ナスダック総合株価指数は大幅に反落して、
前日比311.212ポイント(2.1%)安の1万4255.485で取引を終えました。
中国恒大集団の取引が香港市場で
停止されたことを材料に日本を始め
アジア市場が軟調であったことを受け、
投資家心理が悪化しました。
国内の債務上限問題も市場を圧迫し、
長期金利の上昇によって高PERのハイテク関連銘柄が売られ、
下げ幅を拡大させました。
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【日本市場の動向】
日本市場の米国の長期金利が
上昇した影響で大幅に下落した結果をうけ、
売りが先行してスタートしました。
米国のリスク要因、中国不動産企業のリスク、
原油高によるインフレ要因などが重なり、
下げ幅を拡大、一時は900円を超える下げ幅まで見せました。
下げすぎに対する押し目買いで下げ幅は縮小しましたが、
8月安値水準にまで近づきました。
原油高を受け、石油・石炭製品が上昇、
鉱業、非鉄金属などの景気敏感の一角も買われました。
一方、精密機器、機械、電気機器などの
ハイテク関連製造業には厳しい下げが広がりました。
日経の日足は長い下ヒゲを持つ陰線を形成、
高値と安値を切り下げ形でも下げ、
日の終値から下放れしてスタートして、
そのまま下げたので下向けのキャップを開けました。
8月20日から9月14日までの上昇幅を
100とした場合のフィボナッチリトースメントでは
前日の安値が38.2%まで落ちてきて下げ止まりの気配を見せましたが、
本日はそれも下回り、0に向かうことになりました。
0まで到達する場合は26900円台も視野に入りますが、
本日は流石に下げすぎのレベルをすぎています。
自律反発があってもいいタイミングでしょう。
東証1部の売買代金は概算で3兆6152億円、
売買高は15億1132万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1843、
値上がりは288、変わらずは52銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日まで7日連続の下げ、
一時は1000円近くの下げ幅まで
見せたので、流石に市場には恐怖が広がりました。
このような動きでも強者は存在するもので、
売られすぎだと判断した押し目買いにより
下げ幅は縮小されて終わりました。
後場の動きは押し目買いが
動き始めたことを示唆しており、
底打ちの可能性が出ています。
しかし、底打ちは観察されてないので、
下げトレンドはあくまでも下げ。
しっかり反転するのを確認してから
徐々に買っていくことが必要です。
多くの方から「今が買いか」という
質問を投げてきますが、
警戒してほしいという心境で解説しました。
流石に下げすぎているので、
いつ反発してもおかしくないところ、
明日から戻りを試すと
少ない株数で物色した銘柄を少しずつ増やしていきましょう。
それが病み上がりの相場への定番対応です。
また直近強かったアフタコロナーも
利益確定が進むタイミングなので、
せっかく積み上げた利益が吹っ飛ばないように
売りの注文設定は怠らないようにしてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
27,822.12 -622.77(-2.19%)
ドル・円
111.11 – 111.12 -0.05(-0.04%)
ユーロ・円
128.87 – 128.89 -0.18(-0.13%)
ユーロ・ドル
1.1597 – 1.1599 -0.0012(-0.10%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,002.92 -323.54(-0.94%)
S&P500種
4,300.46 -56.58(-1.29%)
ナスダック
14,255.485 -311.212(-2.13%)
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