2021年10月13日の東京株式市場は2営業日続落しました。
終値は前営業日比267円59銭(0.94%)安の2万8230円61銭でした。
決算発表に備えて様子見が進み、続落した米国市場の流れを引き継ぎ、
売りが先行しました。感染者数の拡大に歯止めがかかったことが
下値を支える要因となり、プラスに浮上する場面もありましたが、
終日方向感の欠ける展開で、続落して終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比117ドル72セント(0.3%)安の3万4378ドル34セント、
ナスダック総合株価指数も3 営業日続落して、
前日比20.275ポイント(0.1%)安の1万4465.925で取引を終えました。
様子見とIMFの経済成長率下方修正で
さえない動きとなりました。
米国企業の決算発表が控えており、
サプライチェーンの乱れによる影響が
数字にどのように反映されるかなど、
懸念事項が意識され売りが出ました。
IMFの経済成長率予想は
今年の実質成長率を5.9%と
前回の7月より0.1ポイント引き下げたことも下げの要因に加わりました。
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【日本市場の動向】
日本市場はIMFの予想を材料に下げた
米国市場の流れを引き継ぎ、
売りが先行してスタートしました。
一方、国内では新型コロナウイルスの感染者拡大に
歯止めがかかり、景気が正常化するとの期待から
売りが一巡した後は、
押し目買いが入ったことで
下げ幅を縮小しながら取引を終えました。
不動産、水産、建設などの内需系が買われ、
食料品もしっかり、
一方、海運、鉄鋼、ゴムなどの
景気敏感株が売られました。
日経の日足は 上下のヒゲが長い 短陽線を形成しました 。
安値では28,000円 付近まで進みましたが、
戻して終わり、いったんこの値段に
支えられたことになります。
これで75日移動平均線の 抵抗にあった
ことが鮮明になりましたが、
28,000円と 5日移動平均線の間に位置し、
まだ迷いが 強いことを示しています。
TOPIXの チャートは 75日移動平均線の 上に出て、
ゴールデンクロス直前の5日移動平均線にも
支えられている格好です。
あきないは8月30日以来の低水準で
東証1部の売買代金は概算で2兆5637億円、
売買高は11億3493万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1743、
値上がりは375、変わらずは65銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日はインフレ懸念の強まりに
ついて触れ、懸念というよりは
既定の事実として受け入れる必要があることを解説しました。
本日の日本市場はそもそもの材料が不足する上に、
米国もパットしない動きとなったことから
終日、方向感の定まらない動きとなりました。
日本市場の目先には今夜の米国市場があります。
9月消費者物価指数(CPI)の発表、
9月開催のFOMC議事録の公表など
注目のイベントが控えているほか、
決算発表ではJPモルガン、翌日はバンク・オブ・アメリカ、
シティグループ、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴなど
金融各社の発表が予定されています。
主要な景気指標の発表とともに
決算結果に対して米国市場がどのように
反応するのかによって
明日以降の日本市場にも 強い影響を与えます。
日本は円安の進行にも内需系が強く、
海外で不安定材料が増えている分、
国内景気の回復に頼ろうとする心理がみえます。
インフレ懸念が強まっている現在、
グロース株をはじめ、景気敏感銘柄には
積極的な買いが入りにくいので、
当分は内需系の方に目を向けてみましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
28,140.28 -90.33(-0.32%)
ドル・円
113.56 – 113.57 +0.27(0.23%)
ユーロ・円
131.23 – 131.25 +0.32(0.24%)
ユーロ・ドル
1.1554 – 1.1556 -0.0001(0.00%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,378.34 -117.72(-0.34%)
S&P500種
4,350.65 -10.54(-0.24%)
ナスダック
14,465.925 -20.275(-0.13%)
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