2021年11月4日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比273円47銭(0.93%)高の2万9794円37銭でした。
米国市場が連日の最高値更新となる中、
日本市場はその流れを引き継ぎました。
好調な結果が続く決算結果もリスクオンの姿勢が
強まりましたが、短期の利益確定が出て上値は限定的でした。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は日本市場の休みの間にも上昇、続伸しました。
ダウ工業株30種平均は5営業日続伸して、
前営業日比104ドル95セント(0.3%)高の3万6157ドル58セント、
ナスダック総合株価指数は8営業日続伸して、
前日比161.981ポイント(1.0%)高の1万5811.584で取引を終えました。
FOMCの結果が公表され、
市場の想定通り、11月にテーパリングが開始されると
発表されました。
利上げに関しては慎重な態度だとの解釈で
市場は好感する形で回答しました。
ナスダックは連日で最高値を更新するとともに
2020年6月12日から23日の8日連勝以来、
1年4カ月ぶりに8日続伸に並びました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が連日で最高値を更新する
流れを好感して買いが先行してスタート、
朝方は上昇幅を350円に広げる場面もありました。
上値が3万円に近づくにつれて
短期の利益を確定する動きがでることで
上値は限定的で、縮小しながら
取引を終えましたが、上昇基調は保ちました。
前日に続き電気機器が強く、
繊維製品、機械、ガラスなどの
素材・景気敏感株が買われ、
内需の一角である倉庫も上昇しました。
前日強かった海運が利益確定に押され、
鉱業、水産に加え、ガス、パルプも下落しました。
日経の日足は下髭の方が長い短陰線を形成しました。
前日の終値から上放れしてスタート、
そのまま上昇 して上向けのキャップを開けました。
上値は押さえられながらも、
上向きのキャップを開けたので上昇トレンドは強く、
年末にかけて 3万円を目指す動きになるでしょう。
明日まで上昇する場合は、早くも3万円に届く
可能性もりますが、
達成感による売りが上値を抑えることは念頭に置いてください。
東証1部の売買代金は概算で3兆6854億円、
売買高は14億8277万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1571、
値下がりは551、変わらずは61銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
予想した通りなのか、
結果を確かめる性格の強かった11月のFOMCは、
予想通り、テーパリング開始が決まりました。
具体的には現在行われている
毎月1200億ドルの資産購入の金額を
11月から毎月150億ドルずつ減らすというのが中心です。
市場の予想通りというので市場は上昇しましたが、
これより気になるところは
インフレに対する認識です。
「インフレは一時的」と断言に近い形で
発言を続けてきたパウエル議長の言葉が
微妙に変わって、少し弱気?という印象を与えたことです。
市場は「インフレは一時的」を飲み込んで
上昇していますが、
これが一時的ではないことを示すデータは
少しずつ増えているのが現状です。
無理やり蓋をしてしまうよりは
開かれた議論と政策への反映が必要ですが、
現状の景気拡大基調に水を差すわけにはいかないので
打ち手が少ないのも仕方がないことでしょう。
ここまでの経緯を考えると、一回は深い調整が
あってもいい時間帯なので、
今後の動きには十分警戒してください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,794.37 +273.47(0.93%)
ドル・円
114.08 – 114.09 +0.43(0.37%)
ユーロ・円
131.73 – 131.78 -0.21(-0.15%)
ユーロ・ドル
1.1548 – 1.1550 -0.0061(-0.52%)
NYダウ工業株30種(ドル)
36,157.58 +104.95(0.29%)
S&P500種
4,660.57 +29.92(0.64%)
ナスダック
15,811.584 +161.981(1.03%)
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