2021年11月8日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比104円52銭(0.35%)安の2万9507円05銭でした。
米国市場は市場予想を上回る雇用統計の結果を反映して
3指数そろって上昇、その流れを引き継ぎ日本市場も買い先行で寄り付きました。
寄り付き直後には早速短期の利益確定が出て上昇幅を返上、
決算結果を受け大きく売られる銘柄の影響で3桁の下落となりました。s
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は週末の金曜日に反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比203ドル72セント(0.6%)高の3万6327ドル95セント、
ナスダック総合株価指数は10営業日続伸して、
前日比31.280ポイント(0.2%)高の1万5971.588で取引を終えました。
金曜日に発表された雇用統計は
非農業部門の雇用者数が市場予想45万人増加に対して
53万1000人増と上回りました。
景気の正常化が期待され、市場には
リスクオンのムードが漂っています。
ファイザーが開発中の飲み薬が
入院や死亡リスクを9割減らせるとのデータが公表されたことも
市場を押し上げる要因となりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が上昇して
買いが先行、上昇スタートを切りました。
上昇幅を伸ばす場面は見られず、
スタートと共に利益確定の売りが出始め
下げ始めた日経は
決算結果が市場の失望を読んだ銘柄に対する
売りが広がり、マイナスに沈んで終わりました。
空運、海運、鉱業などの景気敏感銘柄の上昇が目立ち、
精密機器、陸運、ゴム製品なども好調でした。
鉄鋼の下落がきつく、
水産、建設、医療、小売りなどの内需系が
売りを深めました。
日経の日足はほとんどひげを持たない陰線を形成、
先週末より高値と安値を切り下げたので
形でも下げとなりました。
安値は5日移動平均線を割り込みましたが
25,500円はサポートとして意識され
割り込む前に止まりました。
この下落する場合は、
11月1日の安値で支えられるかが
次の確認ポイントです。
東証1部の売買代金は概算で2兆8264億円、
売買高は12億3179万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1276、
値上がりは804、変わらずは103銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
週末の米国市場をみるだけでも
絶好調であることは明らかで、
日本株がこんなにも乖離してついていけてないのが不思議なほどです。
ダウ指数は2日ぶりに最高値更新、
S&P500指数が6連勝、
ナスダックにいたっては10連勝です。
それでもって長期金利が1.4%台と下落するので
当然株価はポジティブに反応するわけです。
日本株は割安といわれているのが
今年の夏から続いている気がしますが、
日米の差は広がる一方です。
市場のゆがみはいずれは解消されると想定するなら、
企業業績を含む現在のファンダメンタルズは良好そのもの、
出遅れた日本株の中でさらに出遅れたセクターを
重点的に選別するとこれから上昇する可能性は十分あるでしょう。
本日大きく下げた鉄鋼は、下げすぎが意識される水準まで来たので、
近いうちに反発の可能性があり、
景気正常化の可能性が意識される時は
企業の設備投資拡大に伴ってポテンシャルが大きくなる
機械セクターも今年の後半から来年にかけて期待が持てます。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,507.05 -104.52(-0.35%)
ドル・円
113.46 – 113.47 -0.30(-0.26%)
ユーロ・円
131.23 – 131.24 -0.28(-0.21%)
ユーロ・ドル
1.1565 – 1.1567 +0.0005(0.04%)
NYダウ工業株30種(ドル)
36,327.95 +203.72(0.56%)
S&P500種
4,697.53 +17.47(0.37%)
ナスダック
15,971.588 +31.280(0.19%)
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