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金融と経済の関係

2021年11月15日‐19日の週刊展望

【週末の市場総括】

2021年11月12日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比332円11銭(1.13%)高の2万9609円97銭でした。
米国市場が上昇、下落のまちまちな動きになったことで
日本市場も材料難、方向感なしのスタートとなりましたが、
岸田政権の政策に対する期待を背景に買いが進みました。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続落して、
前営業日比158ドル71セント(0.4%)安の3万5921ドル23セント、
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して、
前日比81.576ポイント(0.5%)高の1万5704.281で取引を終えました。

動画配信サービスの契約者数が減速したと
2021年7~9月期決算で発表したディズニーが急落、
市場の上値を抑えて下げを主導しました。

ベテランズデーの祝日で材料が少ない中、
直近の下げが目立っていた
ハイテク関連分野に押し目買いが入って
ナスダック相場は上昇しました。
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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場が上昇、下落の
まちまちな動きになったことで
材料が欠如した状態での寄り付きでしたが、

政策への期待を背景に買いが先行してスタートしました。
前日で下げ止まってから、反発する雰囲気が形成される中、
大きな売り材料もないことから
押し目を拾う買いが広がりました。

不動産が上昇率1位、鉄鋼、鉱業が続きました。
建設、卸売りの内需がしっかりで
情報・通信、輸送用機器も上昇しました。

石油・石炭製品が2日連続で下落率1位を記録、
小売、水産の内需が売られて、
陸運業、証券も下落でした。

日経の日足は上ヒゲを持つ陽線を形成しました。
前日の高値と安値を切り上げ、
形でも上昇、前日の終値から上放れしてスタート、

来週も上昇する場合は11月4日以来の
3万円台接近になりこの価格を上に抜けてくれるかが
注目ポイントです。

東証1部の売買代金は概算で2兆9426億円、
売買高は13億2145万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1697、
値下がりは421、変わらずは64銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
米国市場で主要3指数が高値更新を
継続する中でも、日本市場は変動性の高い一週間でした。
前半が軟調、後半に入って堅調な動きになりましたが、
週刊でみると前半の下げ分を後半で埋めて、
逆戻り、という様子となりました。

来週の日本市場は材料難で持ち合いが予想されます。
決算相場が続いてきましたが、
来週で主要企業の決算は出そろい、
一部の銘柄を物色しに買いが集中するような動きにはなりにくくなります。

国内の材料が少ない分、
米国市場、為替などの海外の材料に依存する流れになりやすく
特に米国の長期金利動向が市場に影響を与えやすくなります。

そこで、週末金曜日の海外市場概況です。
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して、
前営業日比179ドル08セント(0.5%)高の3万6100ドル31セント、
ナスダック総合株価指数は2営業日続伸して、
前日比156.677ポイント(1.0%)高の1万5860.958で取引を終えました。

長期金利の動向に左右されることが多い現状、
1.59%まで上昇していた水準からは
落ち着いたことを受け、投資家心理が改善しました。

直近発表された業績は上方修正が目立ち、
景気正常化への期待で220ドル余り上昇する場面もありましたが、
週末要因でポジションを整理する売りで
上昇幅を縮小して終わりました。

次、シカゴ市場の日経先物の動向です。
シカゴ市場で12日の日経平均先物は続伸して、
12月物は前日比295円高の2万9710円、
日本の大阪取引所の終値を110円上回りました。

様子見を誘う主要イベントも見当たらない中、
国内で注目されるのは15日の朝発表される
7-9月期のGDP速報値、
同日に海外では中国の10月鉱工業生産、10月小売売上高が発表されます。

中国は先週の14日に第3の歴史決議を採択する
歴史的な動きを見せ、
市場への影響力も強くなることは明白。

前回発表された10月の消費者CPI、
生産者PPIは両方とも市場予想を上回り、
インフレ懸念により市場は下押しの圧力を受けました。
その分、今回の指標にも注目する必要があります。

注目するセクターは、引き続き政策関連。
2期が発足した岸田新政権は改めて期待感が
高まることはありませんが、
長期的にみると世界的な流れに歩調を合わせるような
テーマが注目されます。

今後も注目するテーマは「脱炭酸」、「デジタル化」
テーマに該当しながら堅調な業績を発表した
銘柄をピックアップする時間帯です。

意外なところに着目すると、「環境試験装置関連」。
例えば分析機器・消耗品メーカージーエル<7705>、
振動試験・計測装置を製造、
動電式では国内首位を占めるIMV<7760>などは
押し目があったら注目したい銘柄です。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,609.97 +332.11(1.13%)
ドル・円
114.04 – 114.05 -0.03(-0.02%)
ユーロ・円
130.58 – 130.59 -0.15(-0.11%)
ユーロ・ドル
1.1449 – 1.1451 -0.0011(-0.09%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,921.23 -158.71(-0.43%)
S&P500種
4,649.27 +2.56(0.05%)
ナスダック
15,704.281 +81.576(0.52%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/beginnning/topics/

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