2021年11月24日の東京株式市場は大幅に下落しました。
終値は前営業日比471円45銭(1.58%)安の2万9302円66銭でした。
日本市場の休場の間に米国はまちまちな動きが続き、
前日はパウエル議長が続投することが決まったことで、
長期金利が上昇しました。
ナスダックが下落したことを受け、日本も半導体関連を中心に売りが進み、
下げ幅は560円を超えましたが、自動車、金融関連への買いが市場を支えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
週末の米国市場は上昇と続落でまちまちな動きが続きました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比194ドル55セント(0.5%)高の3万5813ドル80セント、
ナスダック総合株価指数は続落して、
前日比79.619ポイント(0.5%)安の1万5775.138で取引を終えました。
長期金利の上昇が市場を左右しています。
パウエルFRB議長が続投すると
伝わり、長期金利が上昇、
利ざやが拡大すると期待された銀行などの
金融株が買われダウは上昇、
金利上昇による割高感が目立つハイテク関連が売られ
ナスダック指数は下落しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国のナスダック指数の影響を受けて
売りが先行してスタートしました。
パウエル議長の続投で長期金利が上昇
ハイテク関連、グロース株に売りが広がり、
下げ幅は560円まで拡大する場面がありました。
米国同様、金融関連が買われ、
115円まで進んだ円安を受けて自動車関連などが
買われて市場を支えましたが、
下げ幅を大きく縮小させるまでには至りませんでした。
8業種が上昇、その他25業種は下落しました。
鉱業、石油、銀行が上昇率上位、
電気・ガス、非鉄金属もしっかり。
一方、情報・通信、精密機器などの
ハイテク関連がおされ、サービス業が
下落率1位でした。
日経の日足は上下ひげを持つ中陰線を形成しました。
高値、安値共に切り下げ、形でも下落です。
25日移動平均線を一時割り込みましたが、
終値では戻して終わりました。
戻す動きは見られましたが、
25日移動平均線を超えるまでには至らず、
割り込んで終わって、投資家心理が悪化する懸念があります。
前営業日は「明日どちらに振れるかによって
振れた方向に向かってなトレンドが発生します。」と解説、
下に向かってのトレンドが発生する恐れがでています。
確認ポイントは11月11日の安値を割らずに支えられるかです。
東証1部の売買代金は概算で2兆7804億円、
売買高は12億2187万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1600、
値上がりは486銘柄、変わらずは97銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
ナスダックがくしゃみをするだけで、
日本の半導体は風邪をひいてしまう、
そのように見える一日でした。
長期金利が上昇することで
GAFAのビジネスが大きく揺れるかというと
そんなことは考えにくいでしょう。
朝から東京エレクトロン、アドバンテストをはじめ、
レーザーテックなど日本を代表する
半導体関連銘柄が大幅に下落、
テクニカル的には25日線を割りこんで終わり、
投資家心理が悪化する流れですが、
米国の休場を経て、年末商戦に突入すると
切り返し動きになりやすいと予想します。
したがって、今日の半導体関連崩れは
むしろ押し目を拾うチャンスだとみるべきでしょう。
また、円安の恩恵を受ける輸出関連にも注目していいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
29,774.11 +28.24(0.09%)
ドル・円
114.16 – 114.17 -0.20(-0.17%)
ユーロ・円
128.68 – 128.69 -1.04(-0.80%)
ユーロ・ドル
1.1270 – 1.1272 -0.0073(-0.64%)
NYダウ工業株30種(ドル)
35,601.98 -268.97(-0.74%)
S&P500種
4,697.96 -6.58(-0.13%)
ナスダック
16,057.438 +63.728(0.39%)
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