2021年12月01日の東京株式市場は4営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比113円86銭(0.41%)高の2万7935円62銭でした。
前日の米国市場はパウエル議長の発言を背景に下げ幅を広げました。
日本市場もその流れを引き継ぎ、売りが進みましたが
ここまで1600円以上を下げてきた売られすぎの判断から
自律反発の買いが出ました。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比652ドル22セント(1.9%)安の3万4483ドル72セント、
ナスダック総合株価指数も反発して、
前日比291.177ポイント(1.9%)高の1万5782.834で取引を終えました。
ダウはとほぼ1カ月半ぶりの安値で
投資家心理が激しく変動しています。
パウエル議長の議会証言内容が市場を揺るがしました。
パウエル議長は証言で、
「テーパリングを2-3か月早く終えることを検討する」
「物価上昇要因は一時的との文言を撤回する時期に来ている」など
米金融政策緩和の終了が早く進むとの見方が市場に広がり
投資家が運用リスクを取らない方向に傾きました。
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【日本市場の動向】
日本市場はパウエル議長の発言と、
変異型ウィルス関連ニュースで揺れ動く一日でした。
午前中は議長の発言で投資家心理が悪化、
下げ幅を220円まで広げる場面もありましたが、
オミクロン型に対する懸念が和らいだとの
見方が優勢で、静かに切り返して反発となりました。
前日まで下げていた海運が反発して
上昇率2位、パルプ・紙が1位を締めました。
機械、輸送用機器などの景気敏感・輸出関連銘柄が
上昇率の上位を占め、
倉庫、建設など内需の一角も買われました。
下落率の上位を占めたのは内需で
食糧品、医薬品、陸運業などの売りが目立ちました。
日経の日足は上下ひげを持つ短陽線を形成、
終値では上昇しましたが、
高値と安値を切り下げたので、形では下げでした。
28000円を割っていますが、ひげでまたがっているので
まだ完全にぬけているとは言えない、
明日は切り返しの可能性のある形です。
ボリンジャーバンドの-2σを飛び出して-3σも
押し下げながら広げているので、
下げ止まりと判断するにはまだ早い状況です。
商いは本日も膨らみ、3兆円を超えました。
東証1部の売買代金は概算で3兆2144億円、
売買高は14億4119万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1368、
値下がりは751、変わらずは65銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
12月の相場に入りました。
直近の10年をみると、11月以降は上がる確率の方が高いですが、
今年の日経は11月に急落、
やっとブレーキがかかる様子です。
1600円余りを下げてきたところで
米国市場は幅のある下落、
その流れを引き継ぎ下げる場面もありましたが、
下げ過ぎへの警戒、認識から買いが入りました。
200円を超える上昇幅まで進むと、
再び上値で利益を取る売りが広がり上げ幅を縮小。
前日に続き、変動幅の大きい一日でした。
明日は短期的な反発上昇がある可能性があるので、
短期でその幅を取引する場合は、
早く利益を確定して出てくると割り切って入るのがよいでしょう。
その場合は、短期的な押しが強かった
景気敏感・素材系株を物色するとよいでしょう。
例えば鉄鋼、非鉄金属などは物色しても
よい位置にいます。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
27,935.62 +113.86(0.41%)
ドル・円
113.47 – 113.48 +0.29(0.25%)
ユーロ・円
128.49 – 128.51 +0.28(0.21%)
ユーロ・ドル
1.1323 – 1.1325 -0.0005(-0.04%)
NYダウ工業株30種(ドル)
34,483.72 -652.22(-1.85%)
S&P500種
4,567.00 -88.27(-1.89%)
ナスダック
15,537.691 -245.143(-1.55%)
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