【市場総括】
2023年6月2日の東京株式市場は続伸しました。終値は前営業日比376円21銭(1.21%)高の3万1524円22銭。1990年7月以来およそ33年ぶり高値を再び更新しました。米国市場が反発したことを受け、買いが先行してスタート、高値まで一気に更新したことで、利益確定の売りにつながり、上昇の勢いが一服する場面がありました。午後には米国上院で債務上限停止法案が可決されたことが伝わり上昇幅を拡大、引けにかけては一層伸びて取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。ダウ工業株30種平均は反発して、前営業日比153ドル30セント(0.5%)高の3万3061ドル57セント、ナスダック総合株価指数は反発して、前週末比165.697ポイント(1.3%)高の1万3100.982、S&P500指数は+41.19(0.98%)の4,221.02でひけました。
朝方は売りが優勢でした。5月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数が市場予想を上回ったことで、金融引き締めの長期化が懸念され、売りがすすみました。
下げ幅は200ドルを超える場面もありましたが、債務上限停止法案が下院で可決されたことや、上院でも可決の可能性が高まったことが投資家心理を好転させました。ISM製造業景況感指数が前月から悪化したことも金融引き締めへの警戒感を解き、上げ幅は3桁を超えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が反発したことを受け、買いが先行してスタートしました。高値まで一気に更新したことで、警戒感が出ることで利益確定の売りにつながり、上昇の勢いが一服する場面がありました。
午後には米国上院で債務上限停止法案が可決されたことが伝わり上昇幅を拡大、引けにかけては一層伸びて取引を終えました。およそ33年ぶりの高値を再び更新する強い動きで今週の取引を終えました。
海運業、空運業を除いた31業種すべてが上昇しました。その他、内需系の食料品、陸運業、建設業、倉庫、小売業などの上昇幅が限られました。
上昇が目立ったのは素材系でパルプが前日から切り返して上昇率1位、非鉄金属もトップ5に入りました。
【日本市場のテクニカル分析】
日経の日足は短い下髭を持つ陽線を形成しました。前日の 終値から大きく上話してスタート、そのまま上昇して上向けのギャップをあけました。終値で直近の高値を超えてきたので高値の切り上げが成立、上昇トレンド継続となりました。
前日は「RSI、移動平均乖離率は割高を解消する動きから、再び上向きに変わりました。空売りポジションを持つ投資家には注意が必要でしょう。」と解説、その通りに上に抜けてきたので、空売りを仕掛けている場合はすべて手放すことになったことでしょう。
週足では調整に入るように見せかけて、長い下ヒゲを起こして陽線で引けました。先週の高値も超えて、高値の切り上げになったので、中長期的な上昇トレンドになっているのは間違いありません。素直に上についていくトレードを心がけるのがよいでしょう。
東証プライムの売買代金は3兆5210億円、売買高は13億4221万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1662、値下がりは140銘柄、変わらずは33銘柄でした。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 31,524.22 | +376.21(1.21%) |
TOPIX | 2,182.70 | +33.41(1.55%) |
為替
ドル・円 | 138.93 – 138.95 | -0.98(-0.70%) |
ユーロ・円 | 149.61 – 149.63 | +0.32(0.21%) |
ユーロ・ドル | 1.0768 – 1.0770 | +0.0098(0.91%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) ※ | 33,061.57 | +153.30(0.46%) |
S&P500種 | 4,221.02 | +41.19(0.98%) |
ナスダック | 13,100.982 | +165.697(1.28%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 3.596 | -0.050 |