【市場総括】
2023年6月23日の東京株式市場は大きく続落しました。終値は前営業日比483円34銭(1.45%)安の3万2781円54銭。朝方は円安の流れが一服しないことや、ナスダックの上昇に影響を受けた半導体銘柄への買いが重なり、200円超あげる場面もありましたが、勢いは続きませんでした。直近の買いで目覚ましい上昇を記録していた商社株も売られ、日経平均への影響力が強い値嵩株が下落を主導しました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落と反発でまちまちな動きとなりました。ダウ工業株30種平均は小幅に4営業日続落して、前営業日比4ドル81セント安の3万3946ドル71セント、ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発して、前営業日比128.410ポイント(1.0%)高の1万3630.609、S&P500指数は反発して+16.20(0.37%)の4,381.89ポイントで取引を終えました。
金融引き締めに対する懸念が固まったことが下げの要因となり、前日の大きな下げを経験したナスダックの押し目買い市場の支え要因となりました。パウエル議長は前日の下院に続く上院での議会証言で、年内に0.25%の利上げ2回とする内容を固めるような発言を行いました。
利上げ2回はないとの期待が薄れ、引き締めの長期化に対する懸念が広がりました。英国をはじめ、欧州の中央銀行たちも利上げを行ったことが市場の心理を悪化させました。一方、ハイテク関連銘柄には前日の下落に対する反動で買い戻しが入りました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場がまちまちな動きになる中、利益確定の売りが広がりました。直近の買いで目覚ましい上昇を記録していた商社株も利益確定の波は避けられず、売りが進んだ他、日経平均への影響力が強い値嵩株が下落を主導しました。
朝方は円安の流れが一服しないことや、ナスダックの上昇に影響を受けた半導体銘柄への買いが重なり、200円超あげる場面もありましたが、売りを避けて通ることはできませんでした。
電気・ガス業、食料品などの内需系2業種のみが上昇、 残りの31業種は下落しました。下げが比較的にゆるやかだったのはインバウンド関連で、 空運業、陸運業、海運業のほか、水産・農林業、小売業、医薬品などの内需系の下げ幅が限定的でした。
景気敏感業種の下げがきつく、非鉄金属、卸売業、機械、精密機器などの下げが目立ちました。
【日本市場のテクニカル分析】
日経の日足は下髭が長い陰線を形成しました。前日の日足から 高値と安値を切り上げて形でも下げる動きになりました。パラボリックがついに陰転、 14営業日の陽転からトレンドが変わりました。
前日は今回の5日移動平均線割れは今までのものとはパターンが異なると言うことを解説しましたが、分析した通りに大きな調整を迎えることになりました。
週足では10週連続の陽線を形成して、今週も上昇が期待されましたか、連勝記録は10週で止まりました。 それでも週足ではに陰線が1つ出たことに過ぎないので、中・長期のトレンドは変わってないことに注意が必要です。
商いは本日も活況で連続の4兆円超え。東証プライムの売買代金は4兆4312億円、売買高は15億8845万株。東証プライムの値下がり銘柄数は1456、値上がりは325銘柄、横ばいは52銘柄でした。
日経平均週足
日経平均日足
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 32,781.54 | -483.34(-1.45%) |
TOPIX | 2,264.73 | -31.77(-1.38%) |
為替
ドル・円 | 143.28 – 143.29 | +1.50(1.05%) |
ユーロ・円 | 155.76 – 155.78 | -0.12(-0.07%) |
ユーロ・ドル | 1.0870 – 1.0872 | -0.0124(-1.12%) |
142.07 – 142.08 | -0.01(0.00%) |
156.34 – 156.36 | +1.30(0.83%) |
1.1004 – 1.1006 | +0.0092(0.84%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 33,946.71 | -4.81(-0.01%) |
S&P500種 | 4,381.89 | +16.20(0.37%) |
ナスダック | 13,630.609 | +128.410(0.95%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 3.795 | +0.072 |