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2023年 6月27日の日経概況

【市場総括】

2023年6月27日の東京株式市場は4営業日続落しました。終値は前営業日比160円48銭(0.49%)安の3万2538円33銭。米国市場でナスダックが下落したことを背景に、半導体関連を中心売りが先行してスタート。下げ幅は400円安まで迫っていきましたが、午後から押し目買いが入り下げ幅を縮小して終わりました。TOPIXも3日続落し、6.36ポイント(0.28%)安の2253.81で取引を終えました。

本日も最後までしっかりお読みください。


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【米国市場の動向】

米国市場は続落しました。ダウ工業株30種平均は6営業日続落して、前営業日比12ドル72セント安の3万3714ドル71セント、ナスダック総合株価指数は続落して、前営業日比156.738ポイント(1.2%)安の1万3335.778、S&P500指数も続落して-19.51(-0.44%)の4,328.82ポイントで取引を終えました。

大きな材料はない中、利上げ観測に対するFRB高官の発言が目立ってきた最近の動向を反映して、買いが入りにくい心理が働き続けました。ハイテク関連の銘柄は利益確定が優先され、ナスダック、S&P500の下げ幅が目立ちました。

ハイテク業種の上昇を主導してきたエヌビディアが大きく下落、テスラへの売りも膨らんだ結果、ナスダックは1%を超える下落率を記録しました。


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【日本市場の動向】

日本市場は米国市場でナスダックが下落したことを背景に、半導体関連を中心売りが先行してスタートしました。下げ幅は300円を超え、400円安まで迫っていきましたが、直近の日経は午前下げで終わった場合、午後から押し目買いが入ることが多く、本日も同じパターンが現れました。

32500円を割り込む場面が目立ちましたが、節目の500円単位は意識されやすく、終値では回復して引けました。TOPIXも3日続落し、6.36ポイント(0.28%)安の2253.81で取引を終えました。

業種別の動きでは景気敏感株及び金融関連が上昇しました。海運業が上昇率1位、石油・石炭製品、空運業、その他製品等の上昇が目立ち、銀行業も上昇率トップ5に入りました。内需系の下げが目立ち、医薬品、不動産業、食料品が下落、その他精密機器、卸売業も幅のある下げを記録しました。


【日本市場のテクニカル分析】

日経の日足は上下髭が長い短陰線を形成しました。前日の日足から 高値と安値を切り下げて形でも下げとなる動きが続きました。になりました。 20日移動平均線はひげで割り込み、安値は25日移動平均線をタッチしてから戻りました。

3月16日から6月15日までの上昇幅を1としたときのフィボナッチ分析では、0.236が近づいています。ここで切り返しができなかった場合は、0.382の31060円までの調整も視野に入ります。

33年ぶりの高値を更新するときの勢いは衰えてきたので、それぐらいの調整が入ってもおかしくはないでしょう。その場所は一目均衡表の基準線が位置するところでもあるので、一回支えられるポイントとして予想しておきます。

東証プライムの売買代金は3兆4387億円、売買高は12億2720万株。東証プライムの値下がり銘柄数は1049、値上がりは701、横ばいは84銘柄でした。


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【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】

先週末に配信した週間展望では、下押しへの可能性について説明しましたが、調整入りが鮮明になり、継続しています。上昇した幅が大きかった分、下げる余地も大幅に持っていると見ることができ、このへんなら下げ止まるだろうという甘い期待はしない方がよいでしょう。

つい最近まであの上昇だったのに、今はなんでこんなに押されるのかとの質問がよく送られてきますが、信号待ちの車の中で「先まで青信号だから走っていたのに、今はなんで止まっているのか?」と疑問を持つ人はいないでしょう。

永遠に青信号が続く市場はなく、今は黄色か赤が点灯しているだけ。運がいい日は目的地までほとんど赤信号に当たることなく進むことができますが、知らず知らずにスピードは出しているもの。急に信号が変わると、急ブレーキを踏まざるを得ない。当然乗っているひとには影響が出るでしょう。

事故を防止するためには、しっかり自分を守る、つまり決めたロスカットポイントに到達するとなにがあっても切って、ブレーキをかけておく必要があります。早い段階で損切りをした分は後で取り戻せるし、心理的にも3日もあれば忘れられますが、引きずる場合はずっと心理的に圧迫してきます。

メルマガの中ではいくつかの空売り候補をあげているので、これからの動きはこまめにチェックするのが良いでしょう。一部の銘柄はすでにチャンスのサインが出ています。

明日以降は月末の売りが出やすくなるので、さらに下押しの圧力がかかります。注意して相場に挑みましょう。


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【各市場の動き】

株式指標

日経平均(円)32,538.33-160.48(-0.49%)
TOPIX 2,253.81-6.36(-0.28%)

為替

ドル・円 143.57 – 143.59+0.39(0.27%)
ユーロ・円 157.38 – 157.39+1.28(0.81%)
ユーロ・ドル 1.0960 – 1.0962+0.0058(0.53%)

海外株式

NYダウ工業株30種(ドル) ※33,714.71-12.72(-0.03%)
S&P500種4,328.82-19.51(-0.44%)
ナスダック13,335.778-156.738(-1.16%)

債券・金利

米10年国債(%)3.722-0.018
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