【市場総括】
2023年6月30日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。終値は前営業日比45円10銭(0.14%)安の3万3189円04銭。米国市場でナスダック市場が下落した影響を受けて半導体、ハイテク関連の業種に売りが先行してスタート、朝方の下げ幅は300円超に到達しました。下げ幅が広がった後は、押し目買いが旺盛で、為替市場では145円台に進んだ円安を反映して輸出関連業種に買いが進み、指数を下支えしました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発と反落、まちまちな動きになりました。ダウ工業株30種平均は反発して、前営業日比269ドル76セント(0.8%)高の3万4122ドル42セント、ナスダック総合株価指数は反落して、前営業日比0.419ポイント安の1万3591.331、S&P500指数は反発して+19.58(0.44%)の4,396.44ポイントで取引を終えました。
ストレステストの結果が好感され、銀行業に買いが進みました。FRBが実施した大手23行に対するストレステストは すべての銀行が合格という結果で、金融システムに対する懸念が後退しました。
銀行株の他、消費関連、景気敏感業種が上昇しましたが、ハイテク系の銘柄には割高感が出て、売りが進みました。セールスフォース、マイクロソフトの下げがナスダック指数を引き下げました。
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【日本市場の動向】
日本市場はナスダック市場が下落した影響を受けて半導体、ハイテク関連の業種に売りが先行してスタートしました。朝方の下げ幅は300円をこえる場面もありましたが、午後に入ると下げ幅を縮小し始めました。
日本市場は先高観がまだ根強く、一定の下げ幅を見せた後は押し目買いが入る傾向が見られ、本日もそのパターンを繰り返しました。為替市場では145円台に進んだ円安を反映して輸出関連業種に買いが進み、指数を下支えしました。
海運業が2日に渡る不振から復活、上昇率1位に飛躍しました。円安の恩恵を受け、輸送用機器が上昇、繊維製品、鉄鋼、精密機器などの素材系・景気敏感業種が上昇、銀行業、証券などの金融関連にも資金が流れ込みました。
内需系は前日に続いて弱い動きで、医薬品、陸運業、倉庫、不動産業などの下落が目立ち、ゴム製品、サービス業、卸売業などの景気敏感業種の一角も売られました。
【日本市場のテクニカル分析】
日経の日足は下髭の方が長く短い上髭を持つ短陽線を形成しました。高値と安値は前日の日足から切り下げて、形でも下げ、上値の重さが鮮明になってきました。
安値では転換線を一時的に割り込み、その後回復しましたが、転換線は下向きに変わっており、短期的な動きは調整入りを示しています。前日の6月28日の高値が今回のスウィングの高値に当たり、6月19日の高値から切り下げとなりました。
しばらく調整に入る形で今回のスウィングが止まる目安は基準線が位置する32,284円、この位置は6月9日からスタートした3連続のギャップあけがすべて埋まるところでもあります。
東証プライムの売買代金は3兆7961億円、売買高は15億9740万株。東証プライム市場の値下がり銘柄数は1105、値上がりは655、変わらずは73でした。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 33,189.04 | -45.10(-0.14%) |
TOPIX | 2,288.60 | -7.65(-0.33%) |
為替
ドル・円 | 144.65 – 144.67 | +0.34(0.23%) |
ユーロ・円 | 157.18 – 157.19 | -0.34(-0.21%) |
ユーロ・ドル | 1.0864 – 1.0866 | -0.0051(-0.46%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 34,122.42 | +269.76(0.79%) |
S&P500種 | 4,396.44 | +19.58(0.44%) |
ナスダック | 13,591.331 | -0.419(0.00%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 3.844 | +0.133 |