【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2023年10月25日の東京株式市場は続伸しました。終値は前営業日比207円57銭(0.67%)高の3万1269円92銭。4営業日ぶりに反発した前日に続き、続伸しましたが上髭の長い陰線で引けて、力強さに欠ける展開でした。
前日の米国市場が3指数揃って上昇したことを引き継ぎました。ダウが5営業日ぶりに反発して前日比204ドル97セント(0.62%)高の3万3141ドル38セント、ナスダックは2営業日続伸して、前日比121.546ポイント(0.93%)高の1万3139.875で取引を終えました。
好調な業績を発表した決算結果を好感した上昇でした。3M、GMなどの製造業が堅調な業績を発表、ハイテク株は業績への期待から先回りして買われました。業績に期待する流れは日本にもつながりました。
日本市場は前日の終値から上放れしてスタート、上昇幅を広げて31,466円と、31,500円の節目に接近しましたが、上げ幅を縮小して終わりました。業績発表を前にして、企業業績に大きな影響与える中国の景気後退が懸念され、持ち高を調整する売りにつながりました。
|| リスクは後退したのか
市場は平穏を取り戻したような流れとなりました。プラスで引けたと言うことだけでも意味はあることですが、 テクニカル分析で見ると前日と今日の動きは非常に大きな変動性を見せる流れです。前日の非常に長い下ヒゲ、今日はキャップを開けて上昇しましたが上ヒゲが長い。
反発の流れが 始まったとみても良いですが、少し上には25日移動平均線、そこを通過すると32,000円を超えたところで75日移動平均線など、レジスタンスになる要素が上に重なっています。
やはり市場が気にしているのは米国の長期金利と中東情勢。中東は少し落ち着いているように見えますが、これでリスクが後退したとみることは無理な話でしょう。コロナショック時もそうでしたが、 大きなリスク要因が解消されていない状態で現在のような踊り場を作る場合は、再び下げ始めるときの勢いが怖いほど強くなります。
金先物、原油先物は上昇一服のような流れに入ったところですが、まだ高値圏に止まっています。リスクの再燃と共に急上昇することも考えられるので
|| 一時的な反転には慌てず、マザーズの下げ止まりに注目
空売りで入った銘柄は、一時的に戻りを試す動きに入りました。レジスタンスになるところまで戻った後、下に向かってトレンド転換すると市場の動きに合わせてさらに下げが加速する可能性がありますので、慌てずに見守ることにしましょう。
買いで入る銘柄はマザーズ指数が底打ちになりそうな動きになってきたので、物色の目を向けても良いでしょう。ただし、まだ底打ちの確信がもてないところなので、現在は物色、実際の売買は時間をおいてから行うようにしましょう。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 31,269.92 | +207.57(0.67%) |
TOPIX | 2,254.40 | +13.67(0.61%) |
為替
ドル・円 | 149.88 – 149.89 | +0.41(0.27%) |
ユーロ・円 | 158.74 – 158.76 | -0.60(-0.37%) |
ユーロ・ドル | 1.0590 – 1.0592 | -0.0070(-0.65%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 33,141.38 | +204.97(0.62%) |
S&P500種 | 4,247.68 | +30.64(0.72%) |
ナスダック | 13,139.875 | +121.546(0.93%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.824 | -0.023 |