【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2023年10月26日の東京株式市場は大幅に反落しました。終値は前営業日比668円14銭(2.14%)安の3万0601円78銭。2日続伸の後、大きな反動がきて下に振れました。
|| 米国市場の下げが目立つ
前日の米国市場は3指数揃って下落、その影響が日本市場に及びました。
ダウは反落して前日比105ドル45セント(0.31%)安の3万3035ドル93セント、ナスダックは3営業日ぶりに反落して、前日比318.651ポイント(2.42%)安の1万2821.224で取引を終えました。
ナスダックの下げ幅が大きく、5ヶ月ぶりの低水準に沈みました。アルファベットの業績発表を受けて、9.5%安で市場は厳しい評価で、他のハイテク銘柄にも売りが波及しました。
アルファベットの業績は売上高、1株利益共に予想を上回りましたが、クラウド部門の売り上げが予想を下回ったことが嫌気されました。インテル、アマゾン・ドット・コムなども売りが目立ちナスダックの下げ幅は2%を超えました。
日本市場は米国市場でナスダックが下落したことを受け、売りが先行してスタートしました。東エレク、アドテストなどの主要な半導体銘柄が下落、ハイテク関連全般が売られることで下げ幅は700ドルを超える場面もありました。
金融関連の一部が買われて下げを縮小して終わりましたが、ナスダック同様2%超の下げ幅を記録しました。
|| SOX指数の急変に注意
2023年の相場は上半期と下半期で明らかに動きが別れつつあります。年初から上昇トレンドにのった市場は4月以降はロケットエンジンが点火したかのように上昇、33年ぶりの高値を記録するなど、市場には年内35,000円説まで浮上しました。
その後は下落を辿る一方で、本日は5月25日付近まで下げてきました。つまり、5月25日以降の上げ幅をすべて返上したことになります。市場なので永遠に下げ続ける相場というのはありませんが、今は特別な反発材料が見当たりません。
その中で、ナスダック市場以上に気になるところはSOX(フィラデルフィア半導体株指数)で、1日だけで-4.13%の下落を記録しました。日本市場に大きな影響を与えるハイテク関連の先行的な指数なので、どこで歯止めがかかるかはこれからも注目してチェックしていくことにします。
|| GAFAMの動向がナスダックを作る
ナスダック市場を動かしているのはGAFAMですが、前日はMicrosoftとアルファベットの決算発表があり、マイクロソフトの急騰とアルファベットの急落と、その結果がきれいに別れました。
本日の夜はまたGAFAMの一角をなすアマゾン・ドット・コムの決算発表が予定されており、やはりナスダック市場は緊張が解けません。ハイテク関連については変動性の高まりが著しいので、当分の間はトレンドを期待した取引は敬遠するのが良いでしょう。
|| 日本は陸運業に注目
本日上昇したのは陸運業、水産、電気ガス業など、内需関連、インバウンド関連の一角だけでした。陸運業は両方にまたがっている業種でテクニカル的にもそこ打ちの様子をみせているので引き続き注目してください。
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 30,601.78 | -668.14(-2.14%) |
TOPIX | 2,224.25 | -30.15(-1.34%) |
為替
ドル・円 | 150.25 – 150.26 | +0.35(0.23%) |
ユーロ・円 | 158.46 – 158.47 | -0.21(-0.13%) |
ユーロ・ドル | 1.0545 – 1.0546 | -0.0040(-0.37%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 33,035.93 | -105.45(-0.31%) |
S&P500種 | 4,186.77 | -60.91(-1.43%) |
ナスダック | 12,821.224 | -318.651(-2.42%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.959 | +0.135 |