【市場の総括】
2024年6月21日の東京株式市場は4日ぶりに小幅に反落ました。終値は前日比36円55銭(0.09%)安の3万8596円47銭で取引を終えました。 指数としては下げましたが、明確な下げと言うよりは方向感なしの展開だと言えるでしょう。
材料難の中、米国市場もダウ平均は上げ、その他の指数が反落するまちまちな動きになったことから活発な取引は見られませんでした。FRBによる利下げの開始、日銀の金融政策など市場に大きな影響を与える要素をめぐる先行きが不明確なことは売り、買い、両方とも抑えました。
||米国市場は続伸
前日の米株式市場は3日続伸し、前営業日の18日に比べ299ドル90セント(0.77%)高の3万9134ドル76セント、ナスダックは8営業日ぶりに反落し、前営業日比140.645ポイント(0.78%)安の1万7721.587、S&P500種は前営業日比13.86ポイント(0.25%)安の5473.17で取引を終えました。
ダウとその他の指数が相反する動きが続きました。ナスダックは前日まで7営業日上げてきた反動から利益確定を優先する売りに押されましたが、IBM, AMDなど他の銘柄に比べて出遅れ感があった銘柄に物色の買いが回ることで、指数を支えました。S&P500指数は初の5,500乗せまで進みましたが、やはり利益確定が優先されました。
【 今後の投資戦略】
一週間が無事に終わりました。無事に終わったというのがなにを指すのかは不明という指摘も聞こえてきそうですが、今週の動きを振り返る様子見に徹する動きで買いでも売りでも持っているポジションが大きく利益また損失にはなりにくかったと感がられます。
大きくブレてない、これが無事に終わったという言葉につながりますが、とはいってこの動きがいつまで続くとは考えられないでしょう。 日経の動きは、テクニカル的に見ても持ち合いが煮詰まってきて、上か下、どちらかに動き出すと、その方向に向かって力強く進んでいく準備をしています。
先週末の戦略でも説明した通り、このような状況では割高か割安、両極端に位置しているものを物色してトレード計画を立てるのが賢い行動です。季節的な要因で物色する場合は来週が四半期の終わりであることに着目しましょう。機関投資家はポートフォリオのリバランスが必要になるので、入れ替えの銘柄に着目すれば戦略は立てやすくなるのではないでしょうか。
例えば金利上昇を織り込むリバランスの場合は金利の変動で影響を受けやすい銀行や保険などの業種に注目するのがよいでしょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,596.47 | -36.55(-0.09%) |
TOPIX | 2,726.19 | +0.65(0.02%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 158.98 - 158.99 | +0.71(0.44%) |
ユーロ・円 | 170.41 - 170.42 | +0.67(0.39%) |
ユーロ・ドル | 1.0718 - 1.0720 | -0.0006(-0.05%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 39,134.76 | +299.90(0.77%) |
S&P500種 | 5,473.17 | -13.86(-0.25%) |
ナスダック | 17,721.587 | -140.645(-0.78%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.975 | +0.025 |
米10年国債(%) | 4.260 | +0.037 |