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2024年7月31日の日経概況及び今後の展望

【市場の総括】

2024年7月31日の東京株式市場は大幅反発しました。終値は前日比575円87銭(1.49%)安の3万9101円82銭で取引を終えました。変動性の高い1日でした。高値と安値の差を示す日中値幅は1233円99銭で、今年最大を記録すると共に2020年3月13日以来の大きさとなりました。

日銀金融政策決定会合の後、政策金利の利上げが決定され、先物にショートを入れていた投機筋による買い戻しが猛烈に入りました。半導体関連への買いが入ったことも市場を押し上げました。

10年長期金利は上昇が止まらない

||米国市場は反発と反落のまちまちな動き

前日の米株式市場は反発し、前日比203ドル40セント(0.50%)高の4万0743ドル33セント、ナスダック指数は反落して前日比222.784ポイント(1.28%)安の1万7147.417、S&P500種も反落して27.10ポイント(0.49%)安の5,436.44で取引を終えました。

午前中発表された景気関連指標(消費者信頼感指数)が改善、市場予想を上回り、米国経済のソフトランディングが意識されてダウ指数は上げ幅を広げました。

一方、エヌビディアが7%強さげ、テスラの下げも目立ったナスダック指数は1%を超える下落幅でハイテク関連への逆風を鮮明にしました。

【 今後の投資戦略】

500円を超える下げ幅から終わりの30分前から500円高まで進むダイナミックな市場でした。波乱なしの動きとなることが予想されていた中銀イベントが市場を大きく揺らしました。本日のポイントは2つ。1.利上げ決定、2.日韓外しです。

ポイント1. 利上げ決定: 日銀金融政策決定会合の結果、政策金利を0〜0.1%から0.25%に引き上げると決定すると共に国債の月間買い入れ額を6兆円から3兆円程度まで減額することが決まりました。前日にすでにリークしていたことも為替市場は思ったほど円高にふれなかったことが投資家心理をポジティブに誘導しました。

ポイント2.日韓外し:午後に入って重なったニュースはバイデン政権が新たな対中半導体輸出規制で日本、韓国などの同盟国を除外すると伝わったことでした。ここまでの下げが強かった半導体関連に強い買いが入りました。

利上げが決定されたことで市場は間違いなく銀行、保険業など利上げにより収益改善が期待される業主を物色しにいきます。予想通り、本日の上昇率1位は銀行業、保険業も6位に位置しています。当分、金融関連に物色の目がいきますので、注目。また円高により恩恵を受ける食料品、小売など内需系にも注目してください。

日銀の発表があった5分の間に1.88円の変動幅を生み出す。

【各市場の動き】

株式指標
日経平均(円) 39,101.82 +575.87(1.49%)
TOPIX 2,794.26 +39.81(1.45%)
為替(日本時間 15:00)
ドル・円 153.12 - 153.13 -1.77(-1.14%)
ユーロ・円 165.72 - 165.73 -1.85(-1.10%)
ユーロ・ドル 1.0822 - 1.0824 +0.0005(0.04%)
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) 40,743.33 +203.40(0.50%)
S&P500種 5,436.44 -27.10(-0.49%)
ナスダック 17,147.417 -222.784(-1.28%)
債券・金利
長期(10年)国債金利(%) 1.035 +0.040
米10年国債(%) 4.139 -0.046
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