【市場の総括】
2024年7月11日の東京株式市場は3日続伸し、前日比392円(1%)高の4万2224円と初めて4万2000円の大台に到達して取引を終えました。連日の史上最高値更新で日米の株式市場は過熱懸念が広がっています。
史上最高値の更新は3日連続で、前日に大幅に上昇してやはり高値を更新した米国市場の流れを引き継ぎました。全銘柄が均等に買われる動きにはならず、半導体関連など一部の銘柄への買いが目立ちました。
||米国市場は連続の史上最高値更新
前日の米株式市場は3営業日ぶりに反発して前日比429ドル39セント(1.09%)高の3万9721ドル36セント、ナスダックは7日続伸して前日比218.157ポイント(1.18%)高の1万8647.448、S&P500種も7日続伸して前日比56.93ポイント(1.02%)高の5633.91と連日で最高値を更新して取引を終えました。
前日のハイテク関連銘柄の上昇に繋がった要因と同じく、パウエルFRB議長の証言内容が市場を押し上げました。パウエル議長は米下院での議会証言で利下げへの期待を高める内容を発言して、ダウまでも大きく上昇しました。
【 今後の投資戦略】
ここまで上げてきて、なお上げ幅は一時600円に迫る。日本株の強さは本物なのか?という懸念を抱く前に4万2000円の大台にのせて終わりました。過熱感があるというのは誰もが知っていることです。この時点で早く動きだすのが個人投資家で、それは前日に紹介した売買動向によく現れます。外国人が猛烈に買い越しに転じる一方、個人は売越しにまっしぐら。
そろそろ反転のタイミングがきているといえるでしょう。20日移動平均線の乖離率は6%を超え、1月以来の高いレベルを記録しました。3月1日に5.3%を記録してから数日後には大きく下落したことをふまえると一回押し目を作りにいく下落がくるタイミングです。
保持中の銘柄には利益確定の注文設定を、調整後に再び上がる時は循環物色が起きるので出遅れている業種を中心として銘柄を物色しましょう。例えば、パルプ・紙業種がそれにあたります。
逆に過熱感が目立つ情報・通信業、サービス業などの割高さには気をつけてください。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 42,224.02 | +392.03(0.94%) |
TOPIX | 2,934.29 | +25.09(0.86%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 161.68 - 161.69 | +0.19(0.11%) |
ユーロ・円 | 175.19 - 175.21 | +0.52(0.29%) |
ユーロ・ドル | 1.0834 - 1.0836 | +0.0018(0.16%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 39,721.36 | +429.39(1.09%) |
S&P500種 | 5,633.91 | +56.93(1.02%) |
ナスダック | 18,647.448 | +218.157(1.18%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.085 | ±0.000 |
米10年国債(%) | 4.285 | -0.008 |