【市場の総括】
2024年7月26日の東京株式市場は8営業日続落しました。終値は前日比202円10銭(0.5%)安の3万7667円41銭で取引を終えました。上昇に転じる場面もありましたが、引けにかけて下げ幅を拡大して3万8,000円を割り込んで週間の取引を終えました。
2021年10月以来、2年9カ月ぶりの長さを記録した続落でした。週間では2396円を下げており、週間で4桁の下げを記録するのも2週連続です。史上最高値を更新する動きから市場崩壊に近い下落で投資家の間には疲労感が出てきました。
||米国市場は反発・ナスダックS&Pは続落
前日の米株式市場は3営業日ぶりに反発して、前日比81ドル20セント(0.20%)高の3万9935ドル07セント、ナスダックは3日続落して前日比160.688ポイント(0.92%)安の1万7181.725、S&P500種も続落して27.91ポイント(0.51%)安の5,399.22で取引を終えました。
変動性の高い1日となりました。同日発表されたGDPが市場予想を上回り、米国景気のソフトランディングが意識されたことを反映してダウは600ドル近くあげる場面がありました。主要なハイテク企業の下げが目立つナスダックは上昇する場面もありましたが、前日に続いて目立つ下げとなりました。
【 今後の投資戦略】
一週間お疲れ様でした。先週に続いて、今週も大変な動きが続いた週間となりました。「疲れた」との一言で焦点を失う投資家を目にすることもしばしばありますが、その気持ちはよくわかります。2週連続で4桁下落はなかなか見られる現象ではありません。なぜこんなにも投資がうまくいかにだろう?と思うとそれは自分だけではないと思ってください。みんなが苦しめられている、そう思って間違いないでしょう。
米国のソフトランディングが見えている、利下げへの期待が高まる、企業の業績も悪くはない。現在の日本市場の下げと米国市場の不安定さは理解し難いほど市場の状況は悪くありません。荒れた市場を作り出しているのは11月の選挙に向けて揺れ動く投資家の心理だと考えてよさそうです。
永遠にあげる相場はありませんが、永遠に下げる相場もない。これは市場の鉄則です。ここまで下げてきたので、そろそろ反転をしてもいいタイミングだし、テクニカル分析上もそのサインはあちらこちらで出ています。ただし、少し戻りを始めると、下げトレンドに入っていた銘柄はさらに叩かれ安くなりますので、買いで向かいのは当分見送った方がよいでしょう。特に四国電力(9507)、九州電力(9508)など著しく下げトレンドが進んでいる電力系は戻しモードに入ってからもう一度大きく下げる形をしていますので、注意が必要です。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 37,667.41 | -202.10(-0.53%) |
TOPIX | 2,699.54 | -10.32(-0.38%) |
為替(日本時間 17:30) | ||
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ドル・円 | 154.12 - 154.13 | +1.94(1.27%) |
ユーロ・円 | 167.18 - 167.19 | +2.06(1.24%) |
ユーロ・ドル | 1.0846 - 1.0848 | -0.0002(-0.01%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 39,935.07 | +81.20(0.20%) |
S&P500種 | 5,399.22 | -27.91(-0.51%) |
ナスダック | 17,181.725 | -160.688(-0.92%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.055 | -0.010 |
米10年国債(%) | 4.243 | -0.045 |