【市場の総括】
2024年8月21日の東京株式市場は反落しました。終値は前日比111円12銭(0.29%)安の3万7951円80銭で取引を終えました。ボラティリティの高い動きが続き、450円下落まで下げた後の戻りでした。
下げ幅を広げたのは為替市場の動きでした。朝方1ドル=144円台まで円高が進んで、輸出関連株を中心に売りが広がりました。午後に入って円高基調が一服したことが確認されると、下げ渋って戻りましたが、下げ幅をカバーすることまでは至りませんでした。
||米国市場は反落、ナスダックの9日ぶりの反落が目立つ
前日の米株式市場は6営業日ぶりに反落して前日比61ドル56セント(0.15%)安の4万0834ドル97セント、ナスダックは9営業日ぶりに反落して前日比59.834ポイント(0.33%)安の1万7816.937、S&P500種も9営業日ぶりに反落して前日比11.13ポイント(0.19%)安の5597.12で取引を終えました。
ここまで上げてくると、利益確定が出ても良いタイミングではなかったでしょうか。ダウ指数は5営業日で1500ドル以上上げており、7月の史上最高値まで視野に入れました。短期間の上昇に伴う利益確定とともにジャクソンホール会議の内容を見極めたいとの心理で調整入りとなりました。
【 今後の投資戦略】
米国市場の動きは下げたと言うよりは、やっと調整に入ったと認識するのが良いでしょう。1500ドル以上上げてきても調整幅は0.15%、通常の下げ幅よりもだいぶ安定した動きです。ここで大事なのは、下げ幅が限定的であり下値が固かったことから、市場にはまだ先高観が強いと言うことです。米国の景気減速に対する懸念が後退したことを背景にしていることを考慮すると、今後発表される経済指標がよほど悪い内容でない限り上昇基調は維持されると判断します。
一方、日本市場は為替の動きによって揺れ動くと解説しており、その通りの動きになっています。為替市場に対する感応度が高くなっている分、海外への依存度が高く、為替市場の影響を受けやすい銘柄にボラティリティーの高い 動きが見られるのは同然だと言えます。中・長期的に考えて、日米の金利差がこのまま縮小していくと、円高基調は継続すると考えられます。このような局面ではやはりファンダメンタル的な強さを持つ銘柄が物色されやすくなります。しっかりした業績が続くのに暴落局面でここまで売られて、まだ回復しきれてないとみられるからです。2日前の市況概況で紹介したニトリは4連勝で+590 円 (+2.9%)と、上昇の勢いを強めています。結局、業績の強さにテクニカル的な上昇トレンドが加わると無敵です。
このような銘柄選定に毎日加わりたい場合は、投資コミュニティへの参加をお勧めします。強制ではありませんが、体に悪いこともしません。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 37,951.80 | -111.12(-0.29%) |
TOPIX | 2,660.56 | -9.98(-0.37%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 145.71 - 145.73 | -0.84(-0.57%) |
ユーロ・円 | 162.02 - 162.03 | -0.45(-0.27%) |
ユーロ・ドル | 1.1117 - 1.1119 | +0.0031(0.27%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 40,834.97 | -61.56(-0.15%) |
S&P500種 | 5,597.12 | -11.13(-0.19%) |
ナスダック | 17,816.937 | -59.834(-0.33%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.870 | -0.015 |
米10年国債(%) | 3.808 | -0.066 |