【市場の総括】
2024年8月23日の東京株式市場は続伸しました。終値は前日比153円26銭(0.4%)高の3万8364円27銭で取引を終えました。日銀総裁の発言と為替の動きが相場を支えましたが、上値も限られる様子見相場でした。
日銀総裁と副総裁の間に政策運営の考え方が異なるという懸念に対して、植田総裁は「相違ない」という発言で市場に安心感を与えました。上げ幅が200円を超える場面もありましたが、パウエル議長の発言を前にして積極的な売買は見られず、上値は限定的でした。
||米国市場はポジション調整の反落へ
前日の米株式市場は反落して前日比177ドル71セント(0.43%)安の4万0712ドル78セント、ナスダックも反落して前日比299.633ポイント(1.67%)安の1万7619.354、S&P500種も反落して50.21ポイント(0.89%)安の5570.64で取引を終えました。
23日に行われるジャクソンホールにFRBのパウエル議長が出席して発言を行うイベントがひかえており、様子見相場でした。市場では9月の利下げを規定事実として受け入れ、織り込み済みですが、市場で懸念されている0.5%の利下げがある可能性について神経を尖らせています。
【 今後の投資戦略】
一週間お疲れさまでした。ジェットコースターのような相場から、その回転半径は半分くらいになりましたが、愛からわずボラティリティは高く安定して市場を見ていられない日々が続いています。波乱含みでありながらも週間ベースでは+301円の上昇。先週の+3,037円に比べると10分の1以下の上昇幅ですが、2週連続で3桁以上の上昇を確保したことに意味があるでしょう。
終値で38,364円、予告した通り38,500円付近には抵抗があり、それが上値を抑える要因にもなっているようです。この抵抗を上に抜けるにはパウエル議長の力が必要です。日本時間午後11時にパウエル議長がジャクソンホール会議)に出席して証言します。議長が今回のジャクソンホール会議で利下げ幅や利下げペースに関する発言をするかどうかに注目が集まっている。9月会合での利上げに関する発言があるかどうかとともに、0.5%のような大幅利下げの可能性に言及した場合は、ドル安・円高の流れが強まり、株式市場にも影響を及ぼします。
この時間帯には為替と先物の動きが激しくなるので取引は波乱が終わってから入るようにしてください。この変動に耐えられ場合は、ライオンのようなディフェンシブ銘柄を物色するのがよいでしょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38364.27 | +153.26(+0.40%) |
TOPIX | 2684.72 | +13.32(+0.50%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 145.56-145.58 | +0.34(+0.23%) |
ユーロ・円 | 161.96-161.97 | +0.19(+0.11%) |
ユーロ・ドル | 1.1121-1.1123 | -0.0015(-0.13%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 40712.78 | -177.71(-0.43%) |
S&P500種 | 5570.64 | -50.21(-0.89%) |
ナスダック | 17619.354 | -299.633(-1.67%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.890 | +0.020 |
米10年国債(%) | 3.854 | +0.052 |