【市場の総括】
2024年10月3日の東京株式市場は大幅に反発しました。終値は前日比743円30銭(1.97%)高の3万8552円06銭で取引を終えました。連日の乱高下で投資家は疲労感を強めています。ただし、日経の大きな動きは持ち合いという局面で方向感に自信をなくしています。
円安・ドル高基調をが輸出関連を押し上げた他、前日の米国市場で買われた半導体の上昇を引き継ぎ日本でも買われたことが大幅な上昇につながりました。利上げに否定的な発言をした石破氏の発言も投資家心理を改善させました。
||米国市場は3指数揃って上昇
前日の米株式市場は反発して前日比39ドル55セント(0.09%)高の4万2196ドル52セント、ナスダックは反発して前日比14.764ポイント(0.08%)高の1万7925.123、S&P500種も反発して前日比0.79ポイント(0.01%)高の5,709.54で取引を終えました。
ダウが上昇して終わったものの、中東情勢の緊迫感が継続したことが相場の重荷となり、190ドル近く下げる場面もありました。ADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数の増加幅は市場予想を上回り、米国景気に対する懸念が後退したことが市場を支えました。
【 今後の投資戦略】
大きく下げたかと思うと、今度は反発、それでは買い、というスタンスに変わると今度は大幅な下落。 変動性が高いが、、変動範囲が狭くなる不思議な場面に遭遇しています。これは「シンメトリカルトライアングル」と呼ばれるパターンで、通常、どちらかの方向に強くブレイクアウトする兆しを示唆しています。価格が収束しているため、上方または下方へのブレイクに注目する必要があります。そして、移動平均乖離率はプラス圏を維持していますが、現在の数値は3.29と、過度に乖離しているわけではありません。これは、価格が短期的な安定期に入っていることを示唆しています。どこが安定よっ?とキレる声が聞こえそうですが、実際に添付のチャートをみるとよく伝わると思います。
では、なにをすればいいのか。基本スタンスは雇用統計の結果待ちになっていますが、米国市場が高値圏で停滞しているのがわかっているので、慌てて高値圏の銘柄に手を出さないのがまず一つです。そして、波乱相場でディフェンシブ系の銘柄が強かったので、新たな上昇トレンドが発生する場合は、景気敏感株の方にシフトする可能性があるので、銘柄選定の参考にしてください。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,552.06 | +743.30(1.97%) |
TOPIX | 2,680.75 | +28.79(1.09%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 146.54 - 146.56 | +2.49(1.72%) |
ユーロ・円 | 161.62 - 161.63 | +2.20(1.38%) |
ユーロ・ドル | 1.1027 - 1.1029 | -0.0039(-0.35%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,196.52 | +39.55(0.09%) |
S&P500種 | 5,709.54 | +0.79(0.01%) |
ナスダック | 17,925.123 | +14.764(0.08%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.820 | +0.005 |
米10年国債(%) | 3.783 | +0.051 |