【市場の総括】
2024年10月7日の東京株式市場は3日続伸しました。終値は前週末に比べ697円12銭(1.80%)高の3万9332円74銭で取引を終えました。 朝方の上げ幅は900円を超える場面もありましたが、利益確定の売りで 上げ幅を縮小して取引を終えました。
先週金曜日から土曜日の朝までの夜間取りにおける先物の上昇幅1000円には届かず、40,000円台を前にして足踏みが続いています。TOPIXも3日続伸して、終値は45.32ポイント(1.68%)高の2739.39まで進みました。
||米国市場は最高値を更新
前日の米株式市場は反発して前日比341ドル16セント(0.81%)高の4万2352ドル75セント、ナスダックは反発して前日比219.373ポイント(1.22%)高の1万8137.849、S&P500種も反発して51.13ポイント(0.89%)安の5,751.07で取引を終えました。
同日に発表された雇用統計で、非農業部門の就業者数が市場予想の14万人に対して25.4 万人と大きく上回りました。失業率も4.2%から4.1%に改善、 米国の景気に対する懸念が交代しました。 投資家心理がリスクオンに傾き、買いが進みました。最高値 を更新しながらも、VIX指数は21まで上昇、恐怖心理が高まっている事は警戒する材料です。
【 今後の投資戦略】
業種別の動きを見ると、なるほどとうなずく反面、首をかしげる矛盾した動きが同時に出てきそうです。上昇率1,2位を占めているのは銀行業、保険業、そして証券・商品先物取引業が続きます。上位3位とも金融、上昇率11位には「その他金融業」も入っているので、今日の上昇はほぼ金融業がリードしたと言っても過言ではありません。
米国の雇用統計結果を受けて、米長期金利が上昇したという要因を考えると、金融業が物色されるのは当然のことですが、同時に進んだ円安の恩恵を 受けるはずの自動車関連は上昇率7位と感覚的には物足りない印象を受けます。
石破茂首相が「賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現を図っていく」と発言してから上げ幅は900円に到達しましたが、その後、縮小。政策の具体案が見えてこないことへの不安を見せつけたといえるでしょう。銘柄の選定がが難しくなりますが、世界の流れに素直に従って、エクソンモビル(XOM)、ENEOS(5020)などの原油・エネルギー関連に当分注目するのがよいでしょう。ENEOSはちょうどこれから買われすぎからくる調整に入るタイミングで、INPEXは上昇トレンド乗せのサインも出たので、常に注目しておきましょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,332.74 | +697.12(1.80%) |
TOPIX | 2,739.39 | +45.32(1.68%) |
為替(日本時間 17:00) | ||
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ドル・円 | 148.31 - 148.33 | +2.01(1.37%) |
ユーロ・円 | 162.69 - 162.71 | +1.36(0.84%) |
ユーロ・ドル | 1.0965 - 1.0967 | -0.0062(-0.56%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,352.75 | +341.16(0.81%) |
S&P500種 | 5,751.07 | +51.13(0.89%) |
ナスダック | 18,137.849 | +219.373(1.22%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.920 | +0.040 |
米10年国債(%) | 3.966 | +0.119 |