【市場の総括】
2024年10月24日の東京株式市場は4営業日ぶりに反発しました。終値は前日比38円43銭(0.10%)高の3万8143円29銭で取引を終えました。前日の米国市場が下落したことを受け、売りが先行してスタートしましたが、選挙前にポジションを調整する売買が活発で小幅の反転に転じました。
10日以上の陰線を記録して、押し目を意識した買いが入ったことも市場を支えた他、値嵩株の半導体関連に買いが広がったことも市場を押し上げました。
||米国市場は3指数揃って下落
前日の米株式市場は3日続落して前日比409ドル94セント(0.95%)安の4万2514ドル95セント、ナスダックは6営業日ぶりに反落して前日比296.474ポイント(1.59%)安の1万8276.655、S&P500種も続落して53.78ポイント(0.91%)安の5,797.42で取引を終えました。
長期金利の上昇が影響した1日でした。米国の10年物国債の利回りが4.26%で3ヶ月ぶりの水準を記録、株式市場は下押しの圧力を受けました。特に長期金利とは逆相関が強いハイテク関連の売りが厳しく、アップル、エヌビディアなど主要なハイテク株の下落率は2%を超えました。
【 今後の投資戦略】
長期金利の上昇に勝てる方法はありませんでした。トランプ氏の優勢が伝わるにつれて、大幅な財政赤字が見込まれ、金利上昇につながりました。この因果関係がよくわからないとの質問が多く寄せられましたが、簡単に言うと、「財政出動による市場に資金の供給量が増える→インフレ圧力が強まる→金利が上昇」につながるわけです。
それなら一層のこと、金利上昇局面で有利に働く銘柄を物色するのも有効な戦略でしょう。例えば、個人や中小企業向けの融資が多く、金利上昇時に有利な影響を受ける、Wells Fargo(WFC)が良いサンプルでしょう。好調な決算発表も受けて、10月11日から現在に至るまで上昇ラリーが続いています。
日本市場でも同じ視線で考えると、銀行・保険セクターは注目に値します。それでも、今週末までの間に新たなポジションを作るのは得策ではないでしょう。まずは日本の選挙結果を見てからスタートしても遅くはありません。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,143.29 | +38.43(0.10%) |
TOPIX | 2,638.16 | +1.20(0.05%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 152.23 - 152.24 | -0.12(-0.07%) |
ユーロ・円 | 164.25 - 164.27 | ±0.00(0.00%) |
ユーロ・ドル | 1.0789 - 1.0790 | +0.0008(0.07%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 152.26 - 152.28 | -0.09(-0.05%) |
S&P500種 | 164.31 - 164.33 | +0.06(0.03%) |
ナスダック | 1.0789 - 1.0791 | +0.0008(0.07%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.955 | -0.020 |
米10年国債(%) | 4.248 | +0.038 |