【市場の総括】
2024年11月15日の東京株式市場は4日ぶりに反発しました。終値は前日比107円21銭(0.28%)高の3万8642円91銭で取引を終えました。156円台の円安傾向で自動車、機械などの輸出関連銘柄が買われ、4日ぶりの反発で今週の取引を終えました。
3週間ぶりの陰線を形成して終わりましたが、高値は先週より低く、安値が切り上げる持ち合いの形。週足でも迷いの象徴である持ち合いが鮮明になってきました。
||米国市場は反落と続落で軟調
前日の米株式市場は反落して前日比207ドル33セント(0.47%)安の4万3750ドル86セント、ナスダックは3日続落して前日比123.074ポイント(0.63%)安の1万9107.651、S&P500種も続落して36.21ポイント(0.60%)安の5,949.17で取引を終えました。
パウエル議長の発言が市場に波紋を投げかけました。「利下げを急ぐようなシグナルを送っていない」という趣旨で、次回の利下げに対する期待が後退したと受け止められ、売りが進みました。直前にはPPIが市場予想通りで、利下げに対する期待が進んでいた分、失望による反転は鋭く、特にナスダックの下げが強まる形となりました。
【 今後の投資戦略】
一週間お疲れさまでした。 一定の方向性を持たない相場は投資家に疲労感を与えます。1週間の相場が終わってどっと疲れていると感じているなら、それは一生懸命相場に向き合ったと言う証拠と考えてください。知りたいのは方向感のないこの動きがどこまで続くかです。 先週の週間解説でも伝えたことですが、来週はさらに材料不足で方向感にかける展開が週前半まで続きます。
まず、日米の主要企業の業績発表が大体出揃いました。またCPIとPPIが既に発表され、市場に大きな影響与える指標の数も限られます。しかし、油断は禁物。来週は最も重要な企業の発表でもあります。
20日にエヌビディアのキャス発表があり、その結果によってナスダックはもちろん日本の市場にも大きな影響与えることになります。本日動きがあった半導体関連の銘柄には目を光らせましょう。東京エレクトロはボトムを抜け出して上昇に転じるのか、 その反面、変われすぎの領域に入っているアドバンテストは、大きなトレンドの変化があるのか、週末の間にチェックしてみるのも面白いでしょう。 半導体銘柄の中では、下を掘り続けているレーザーテックが下げ止まりのサインを出してくるかもポイントです。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,642.91 | +107.21(0.28%) |
TOPIX | 2,711.64 | +10.42(0.39%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 156.19 - 156.20 | +0.36(0.23%) |
ユーロ・円 | 164.75 - 164.76 | +0.34(0.20%) |
ユーロ・ドル | 1.0547 - 1.0549 | -0.0003(-0.02%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 43,750.86 | -207.33(-0.47%) |
S&P500種 | 5,949.17 | -36.21(-0.60%) |
ナスダック | 19,107.651 | -123.074(-0.63%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.070 | +0.010 |
米10年国債(%) | 4.436 | -0.028 |