【市場の総括】
2024年11月18日の東京株式市場は反落しました。終値は前週末比422円06銭(1.09%)安の3万8220円85銭で取引を終えました。米国市場が下落したことを受け、朝方から売りが先行してスタート、大きな反発を見せることなく、38,500円が抵抗になる形で下落しました。
下げが目立ったのは半導体関連で、先週の米国市場でハイテク関連が大きく売られたことが背景にあります。東証株価指数(TOPIX)も反落して、19.88ポイント(0.73%)安の2691.76で終え、主要指数揃っての下落となりました。
||米国市場は続落して調整入り
前日の米株式市場は続落して前日比305ドル87セント(0.69%)安の4万3444ドル99セント、ナスダックは4日続落して前日比427.530ポイント(2.23%)安の1万8680.121、S&P500種も続落して78.55ポイント(1.32%)安の5,870.62で取引を終えました。
市場予想を超える経済指標の発表が続く中、利下げを急がないと言うFRBパウエル議長の発言も市場の重石となりました。10月の小売売上高は市場予想をわずかに上回り、利下げしにくい環境が整いつつあることが投資家心理を悪化させた側面が大きいでしょう。
【 今後の投資戦略】
本日の注目ポイントは日経のチャートに現れています。
- テクニカル的に意識されるポイントを下に抜ける
- 下げが加速する流れにつながりやすいので注意
さらに下に抜けると、上昇トレンドが崩れ、調整が深まります。目安は10月24日の安値を割り込みうか、その前に切り返すかです。トランプラリーで市場が盛り上がるように見えましたが、日経のレベルはすでに11月6日の水準を下にぬけてしまい、上昇分をすべて返上しています。
もう一つ注意するべき事は、米国の利上げ可能性が後退してきたということです。先週のパウエル議長の発言を皮切りに、FRBの高官の発言が利下げを否定する方向に流れ始めているこます。
“パウエルさんの一言で市場が壊れた”と嘆く投資家もいますが、早い段階から市場と対話をするというのがFRBの伝統であり、これはむしろ市場のショックを和らげる役割を果たします。嘆くのではなく、やんわりと一貫したメッセージを出してくれるその姿勢に感謝すべきことでしょう。
ドル高及び原油安で、海運業は今日も絶好調。”これからも上がりますか?”と言う質問もありますが、現在のところは充分過熱感が出ているところです。一回落ち着くのを見て再び上げ始めたら入っていくのが適切でしょう。あとは、エヌビディア関連で半導体、電子部品、精密機器などの業種をいつでも買えるまたはショートする状態にしておくのがよいでしょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
---|---|---|
日経平均(円) | 38,220.85 | -422.06(-1.09%) |
TOPIX | 2,691.76 | -19.88(-0.73%) |
為替(日本時間 18:00) | ||
---|---|---|
ドル・円 | 154.88 - 154.89 | -0.89(-0.57%) |
ユーロ・円 | 163.30 - 163.32 | -1.12(-0.68%) |
ユーロ・ドル | 1.0547 - 1.0548 | -0.0008(-0.07%) |
海外株式 | ||
---|---|---|
NYダウ工業株30種(ドル) | 43,444.99 | -305.87(-0.69%) |
S&P500種 | 5,870.62 | -78.55(-1.32%) |
ナスダック | 18,680.121 | -427.530(-2.23%) |
債券・金利 | ||
---|---|---|
長期(10年)国債金利(%) | 1.070 | ±0.000 |
米10年国債(%) | 4.443 | +0.007 |