【市場の総括】
2024年11月22日の東京株式市場は3日ぶりに反発しました。終値は前日比257円68銭(0.68%)高の3万8283円85銭で取引を終えました。 前日の米国市場が3指数揃って上昇したことを好感した買いが入りました。
特に日本の支援材料はエヌビディアの動きでした。前日は決算結果を受けて、時間外取引で1時5%近く下落していましたが、21日に行われた日中取引では上昇を記録しました。その流れを受け、東京エレクトロンを始めとする半導体関連銘柄に買いが広がりました。
||米国市場はダウ指数が大幅上昇
前日の米株式市場は続伸して、前日比461ドル88セント(1.06%)高の4万3870ドル35セント、ナスダックは小幅に反発して、前日比6.277ポイント(0.03%)高の1万8972.420、S&P500種は続伸して、31.60ポイント(0.53%)高の5,948.71で取引を終えました。
米国景気の硬さを示す指標が相次ぐことが市場心理を支えました。 底堅さを見せてくれた指標はまず新規失業保険申請件数。市場予想を下回ることで、労働市場の強さを示してくれました。直近のCPI、PCEなどの指標も市場予想に近い結果が続き、インフレの懸念を払拭しながら景気の強さが見られるとの見方につながりました。
【 今後の投資戦略】
また1週間が終わりました。いつの間にか11月も終盤に入りました。今週の動きを総括すると、動きづらい中で下向きの準備に入ったことになります。トランプ政権に対する期待と懸念事項が入り混じり、日々変動性の高い動きを繰り返しました。 どちらにしても現実には現れない推測に基づいた判断に過ぎないので、 当分方向感のない動きが続く可能性は高いでしょう。
毎週基本木曜日の大引け後に前週分のデータが更新される投資主体別売買動向の最新版では外国人が先週に買い越しに転じた後、2週連続の買い越しになっていることが確認できます。 先週は大きく売り越しに回っていた個人も、買い越しに加わっていることから、市場には資金が流れ込んでいます。悲観するような材料ばかりではありません。エヌビディアが上昇に転じたことは日本市場にも支え要因になりますので、金融系の物色とともに半導体・ハイテク関連に関心を持つことが今後のキーとなります。
11月後半から12月以降の動きについては週末の 金融市場展望で詳しく説明することにします。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,283.85 | +257.68(0.68%) |
TOPIX | 2,696.53 | +13.72(0.51%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 154.92 - 154.93 | +0.03(0.01%) |
ユーロ・円 | 162.18 - 162.19 | -1.03(-0.63%) |
ユーロ・ドル | 1.0467 - 1.0469 | -0.0069(-0.65%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 43,870.35 | +461.88(1.06%) |
S&P500種 | 5,948.71 | +31.60(0.53%) |
ナスダック | 18,972.420 | +6.277(0.03%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.080 | -0.015 |
米10年国債(%) | 4.421 | +0.015 |