【市場の総括】
2024年11月26日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。終値は前日比338円14銭(0.87%)安の3万8442円00銭で取引を終えました。早くもトランプ相場のスタートです。
トランプ氏が中国からのほぼ全ての輸入品に追加関税10%をかけると表明したことが全世界に衝撃をあたえました。 中国にとどまらず、カナダ、メキシコに対しても25%の追加関税を課すると宣言した事は市場心理を悪化させました。
||米国市場は最高値更新の快進撃
前日の米株式市場は4日続伸して、前週末比440ドル06セント(0.99%)高の4万4736ドル57セント、ナスダックは3日続伸して、前週末比51.184ポイント(0.26%)高の1万9054.835、S&P500種も続伸して、18.03ポイント(0.30%)高の5,987.37で取引を終えました。
トランプ氏が財務長官に投資ファンド経営者のスコット・ベッセント氏を指名したことが市場に好感されました。金融の専門家が前面に立つ格好、市場の期待が高まりました。ただし、この勢いが本物で長続きするかには疑問が持たれます。
【 今後の投資戦略】
“トランプは変わらなかった”
4年ぶりに帰ってきた彼は期待を裏切りませんでした。トランプ第1期の時は、日本時間で真夜中に爆弾発言を繰り返すことによって、朝起きたら昨日まであった利益が全てぶっ飛んだという経験を 何回もしてきました。それが蘇るのかと思っていたら、就任もする前からこの有様。これからの4年、いや正確には4年と1ヶ月間、この爆弾製造機と付き合っていく必要があります。
しかもパワーアップした様子なのが怖い。カナダは友好国のはずなのに、いきなり中国と同じ扱いで追加関税25%の対象に並びました。カナダドルとメキシコのペソは対ドルで暴落しました。アジア市場全体が下落した今日の流れを受けて、米国市場がどのような反応を示すかも確認しておきたい事項です。
関税に関わる度合いが高い自動車、半導体関連には当分ボラティリティが高まりますので慎重になる必要があります。また、物色の対象となり得るのは内需系です。本日上昇した業種は小売、水産、建設など軒並み内需系であることがそれを示しています。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,442.00 | -338.14(-0.87%) |
TOPIX | 2,689.55 | -26.05(-0.96%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 153.88 - 153.89 | -0.65(-0.42%) |
ユーロ・円 | 161.25 - 161.26 | -0.24(-0.14%) |
ユーロ・ドル | 1.0478 - 1.0479 | +0.0028(0.26%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 44,736.57 | +440.06(0.99%) |
S&P500種 | 5,987.37 | +18.03(0.30%) |
ナスダック | 19,054.835 | +51.184(0.26%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.060 | -0.010 |
米10年国債(%) | 4.285 | -0.115 |