来週の金融市場は、アメリカの感謝祭に伴う取引時間短縮やPCE発表など、ボラティリティが高まる可能性があります。
今週の市場を展望する3つのポイント
🔳 アメリカ市場は楽観的なムードが続くと予想
- ダウやS&P500は上昇傾向にあり、特にS&P500は市場全体の動きをより反映しているため注目です
- 感謝祭期間は歴史的に株価が上昇する傾向があり、トランプラリーへの期待も根強く残っています
- 一方で、ナスダックは市場の中立性に関する懸念から、他の指数ほど強い上昇は見られない可能性があります。
- 27日発表のPCEデフレータが予想を上回る高い水準となれば、金利上昇リスクが懸念材料となり、市場を抑制する可能性があります
🔳 日本市場はアメリカ市場の先高感とは対照的に、冴えない動きが予想される
- テクニカル的には三角持ち合いを下抜けしており、下落が加速する可能性があります
- 来週は材料難であり、アメリカ市場のPCEデフレータ発表やFRB要旨発表が日本市場にも影響を与える可能性があります
- レンジ相場で考えると、3万8000円から3万9500円の間で推移する可能性が高いでしょう
🔳 アメリカの長期金利は利下げ期待の後退から高止まりが続く
- アメリカの長期金利は、利下げ期待の後退から高止まりが続いています
- トランプ氏の政策によるインフレ再燃懸念や、FRB高官の利下げ慎重姿勢表明などが要因です
- 来週も大きく調整する要因は見当たらず、FRB要旨発表で利下げ積極姿勢が見られない場合は、さらに高止まりする可能性があります
- 上値の上限と見られている4.5%を超える可能性にも注意が必要です
FEDWatchによると、12月18日のFOMCでの政策金利据え置き予想は上昇しており、利下げ期待は後退しています
🔳 金：安全資産としての需要が高まり上昇
- トランプ政権への不安やロシア・ウクライナ情勢の緊迫化を受け、上昇の勢いは続くと予想されますが、地政学リスクが緩和されれば急落する可能性もあるため、変動性が高いことに注意が必要です
🔳 原油：上昇傾向が続くと予想
- 地政学リスクの高まりから上昇しており、上昇の目処は1バレル当たり73ドルで、その後は値高リスクが緩和されれば調整に入る可能性があります
来週の取引戦略は、短期トレードはボラティリティの高まりから大きなチャンスがある一方、スイングトレードは安定した動きは期待しにくいため、ロスカットを深めに設定するか、様子見が良いでしょう
