【市場の総括】
2025年1月7日の東京株式市場は3営業日ぶりに反発しました。終値は前日比776円25銭(1.97%)高の4万0083円30銭で取引を終えました。前日の大きな下落幅を全て打ち消す大きな上昇となりました。
前日の大きな下落で、自律反発狙いの買いが入りやすいタイミングであり、また米国市場でハイテク株が大幅に上昇したことを受けて、半導体関連が上げやすいという背景がありました。為替市場で円安が進んで、自動車関連が買われたことも上昇幅を広げ、900円を超える場面もありました。
||米国市場は反落と続伸で明暗が分かれる
前日の米株式市場は反落し、前週末比25ドル57セント(0.05%)安の4万2706ドル56セント、ナスダックは続伸し前週末比243.304ポイント(1.23%)高の1万9864.981、S&P500種も続伸し、前週末比32.91ポイント(0.55%)高の5,975.3で取引を終えました。
ダウ平均を引き下げたのは、長期金利が高止まりしていること。一方、エヌビディアを筆頭にハイテク関連は大幅に上昇しました。ダウ指数も朝方は買いが先行して380ドル超えの上昇になる場面もありましたが、経済政策への透明感が根強く、マイナスに転じるなど変動性の高い相場でした。
【 今後の投資戦略】
エヌビディアが再び動き出しました。そうなると、日本市場も当然動き出します。東京エレクトロン、アドバンテストを始めとする半導体関連が市場を主導したと言っても過言ではないでしょう。言うまでもなく、この熱気が冷めるまでは当分の間、半導体関連に注目しておく価値は高いでしょう。
「CES」で基調講演を行なったエヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は、ハイテク業界において、新たなパラダイムが台頭していることを明らかにしました。「世界中の開発者たちがフィジカルAIという次の波をつくろうとしている」。
Chat GPTに代表される従来のAIは主にソフトウェアとしての側面が強く、データ分析やシミュレーションに特化していました。一方、フィジカルAIは物理的な世界での行動を重視しており、AIを現実世界に応用するためのハードウェアと統合されています。つまり、ハードとソフトウェアの統合だとイメージするとわかりやすいでしょう。時代はフィジカルAIというパラダイムにシフトしていることを示した力強いメッセージでした。当然、関連銘柄への注目も高まります。この分野については別途切り出して近いうちにレポートでまとめます。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 40,083.30 | +776.25(1.97%) |
TOPIX | 25,217.62 | +264.47(1.06%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 157.83 - 157.84 | +0.17(0.10%) |
ユーロ・円 | 164.09 - 164.11 | +1.27(0.78%) |
ユーロ・ドル | 1.0396 - 1.0398 | +0.0069(0.66%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,706.56 | -25.57(-0.05%) |
S&P500種 | 5,975.38 | +32.91(0.55%) |
ナスダック | 19,864.981 | +243.304(1.23%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.125 | ±0.000 |
米10年国債(%) | 4.632 | +0.033 |