【市場の総括】
2025年1月30日の東京株式市場は続伸しました。終値は前日比99円19銭(0.25%)高の3万9513円97銭で取引を終えました。米国市場の影響で安くスタートしましたが、半導体関連株の主導で上昇に転じました。
半導体関連及びハイテク関連株の変動性が高まりました。寄り付きから下落を指導したのも、下げが一服すると、上昇に転じる役割を果たしたのも同じセクターでした。
||米国市場は金利据え置きの影響で下落
前日の米株式市場は3営業日ぶりに反落し、前日比136ドル83セント(0.30%)安の4万4713ドル52セント、ナスダックは反落し、前日比101.263ポイント(0.51%)安の1万9632.323、S&P500種も反落し、前日比28.39ポイント(0.46%)安の6,039.31で取引を終えました。
29日まで開いたFOMCで政策金利は市場予想に一致する4.25〜4.5%に据え置きました。金利据え置きはサプライズはありませんでしたが、パウエル議長の記者会見で、タカ派的な発言が目立つと市場は下げに展じました。前日9%近く上げたエヌビディアが4%以上下げ、その他の主要なハイテク株が下げました。
【 今後の投資戦略】
世界の注目を集めていたFOMCが終了して、予想した通り金利を据え置きました。既に予想されていた内容なので、市場では大きな波紋を呼ぶことはありませんでした。パウエル議長の発言で今後の利下げ可能性についても慎重な姿勢をさらに強化したということが少しのサプライズを与えましたが、市場への影響は軽微なものでした。
1つ、大きな意味は利下げを迫ってきたトランプ大統領の圧迫をパウエル議長が軽く交わしたということでしょう。
これで日米の中央銀行イベントは予想と乖離しない内容で終りました。これからはファンダメンタル相場です。企業の業績発表をピークに向かいつつ、これからの相場はその結果に左右されるという意味です。前日に大量に発表された主要企業の結果にはすでに明暗が分かれています。
Meta
総収入の成長加速:2024年10-12月期の総収入は前年同期比で増加し、成長が加速しました。
AI投資に対する強気の見通し:メタはAI関連プロジェクトに対して強気の投資計画を示しており、2025年には最大650億ドルを投じる計画です。
次期収入見通し:2025年1-3月期の総収入見通しを395億~418億ドルと予想しています。
マイクロソフト
四半期業績:2024年10-12月期の売上高と利益は市場予想を上回りました。
クラウド事業の成長見通し:エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、2025年1-3月期のAzure事業の成長率を31~32%と予想しており、市場予想の33%を下回りました。
AI関連投資:マイクロソフトはAI関連の投資を継続しており、2025年度にはデータセンターの建設に800億ドルを投じる計画を示しています。
テスラ
総売上高:前年同期比2%増の257億ドル。
営業利益:前年同期比23%減。
粗利益率:16.3%で、前四半期の19.8%から低下。
調整後1株当たり利益(EPS):0.73ドル。
これらの数値はすべて市場予想を下回る。
テスラの弱い内容が目立っていますが、メタとマイクロソフトは割と元気な様子です。
夕方にはソフトバンクGがOpenAIに3.8兆円を出資することで協議に入ったとの速報も入って、AI投資へのブームがまだ終わってないことを示しています。孫さんの意欲はAGIが実現するまで覚めることはないでしょう。業績発表が揃うまでチェックしたいのはやはり半導体関連、AI関連ですね。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,513.97 | +99.19(0.25%) |
TOPIX | 2,781.93 | +6.34(0.23%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 154.47 - 154.48 | -0.82(-0.52%) |
ユーロ・円 | 160.84 - 160.86 | -0.92(-0.56%) |
ユーロ・ドル | 1.0411 - 1.0413 | -0.0005(-0.04%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 44,713.52 | -136.83(-0.30%) |
S&P500種 | 6,039.31 | -28.39(-0.46%) |
ナスダック | 19,632.323 | -101.263(-0.51%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.210 | +0.020 |
米10年国債(%) | 4.540 | +0.006 |