【市場の総括】
2025年2月12日の東京株式市場は続伸しました。終値は前営業日比162円53銭(0.42%)高の3万8963円70銭で取引を終えました。上昇はしたものの、様子見の要素が強く、方向感を探る展開となりました。その中で注目されるのはグロース株の動き。投資戦略で解説します。
決算発表結果が市場を押し上げ、トランプ氏により追加関税の懸念が市場を抑える要素となりました。前日の米国市場が上昇したことを受け朝方は買いが先行しましたが、10日、鉄鋼やアルミニウム製品に25%の関税を課す大統領令に署名したことで輸出関連株に売りが波及しました。
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||米国市場は利下げ期待の後退で上値の重い上昇
前日の米株式市場は続伸し、前日比123ドル24セント(0.27%)高の4万4593ドル65セント、ナスダックは反落し、前日比70.414ポイント(0.35%)安の1万9643.856、S&P500種は続伸し、前日比2.06ポイント(0.03%)高の6,068.50で取引を終えました。
主力株の決算結果が好調で買われ、上昇しましたが、パウエル議長が「利下げを急がない」という趣旨の発言をしたことを受けて上昇幅は限られました。12日にCPIが発表されることを背景に一方的に買われる展開も限られ、ナスダックは反落、S&P500は続伸するなどまちまちな動きになりました。
【 今後の投資戦略】
日経指数が著しく停滞しているように見える中で、注目に値する動きは東証グロース市場250指数の上昇です。本日までで6日続伸しており、昨年7月の水準に迫ってきました。6日続伸は2024年8月6〜14日に記録した6日続伸以来の長さで、追加関税の影響を受けにくいという理由で注目されています。
この動きは当分続く可能性が高いでしょう。追加関税の懸念はまだまだ続く様子で、自動車、半導体、医薬品の関税引き上げも検討されることが明らかになった今後はより一層中・小型セクターに注目が集まる可能性が高いでしょう。グロース株の中で昨年7月の上昇以来、変動性の高い動きから安定した上昇基調に乗せたタイミー(215A)は注目してみても面白いのではないでしょうか。
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【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,963.70 | +162.53(0.42%) |
TOPIX | 2,732.69 | -0.32(-0.01%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
---|---|---|
ドル・円 | 153.61 - 153.63 | +1.44(0.94%) |
ユーロ・円 | 159.14 - 159.15 | +2.20(1.40%) |
ユーロ・ドル | 1.0358 - 1.0360 | +0.0045(0.43%) |
海外株式 | ||
---|---|---|
NYダウ工業株30種(ドル) | 44,593.65 | +123.24(0.27%) |
S&P500種 | 6,068.50 | +2.06(0.03%) |
ナスダック | 19,643.856 | -70.414(-0.35%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.340 | +0.030 |
米10年国債(%) | 4.536 | +0.038 |