【市場の総括】
2025年2月27日の東京株式市場は反発しました。終値は終値は前日比113円80銭(0.30%)高の3万8256円17銭で取引を終えました。終値で上昇していますが、力強さを感じさせないまだ迷いが残っている上昇となりました。
前日の米国市場で、ダウ指数は下げ、ハイテク関連のナスダック指数は上げたことを受け、半導体銘柄の一部に買いが進みました。為替市場では円高基調が続いているなど、強い上昇の要因はなく、テクニカル的に買われる側面が大きいと見るのが良いでしょう。
||米国市場はまちまちな動き
前日の米株式市場は3営業日ぶりに反落し、前日比188ドル04セント(0.43%)安の4万3433ドル12セント、ナスダックは5営業日ぶりに反発し、前日比48.877ポイント(0.25%)高の1万9075.263、S&P500種も小幅反発し、前日比0.81ポイント(0.01%)高の5,956.06で取引を終えました。
トランプ大統領の関税政策が再び世界の市場を揺らしています。ヨーロッパに対して25%の関税を検討していると伝わると、世界経済への影響が懸念され売りが進みました。朝方は直近の下げから自律反発を狙う買いが入り上昇する場面もありましたが、関税関連のニュースが流れてからは、300ドルを超える下げ幅を見せるなど、変化に富んだ1日となりました。直近の下げが目立ったハイテック関連には、押し目を狙う買いが入って反発しました。

【 今後の投資戦略】
日本株には無限の変化を強いる流れが続いている。特に2025年に入ってからはそんな印象を強く受けます。一緒になることが本当にあるのかと思われていた日産とホンダの経営統合が議論されては決裂。日本の小売の歴史を作ってきたと言っても過言ではないセブン&アイはカナダ企業から買収提案で揺れ動く。伊藤忠がセブン&アイの買収に対する検討を終了したと伝わったところで4%超の上昇となったことは、市場がどのように受け止めているのかを物語っています。
セブン&アイの創業家による経営陣参加型の買収(MBO)提案に対し、伊藤忠が約1兆円の出資を検討していたものの、最終的に参加を見送ったためです。この決定により、巨額の財務負担への懸念が後退し、投資家からの安心感が広がったことが株価上昇の主な要因と考えられます。
日本の株価が方向感なしに上昇したもう一つの要因はエヌビディアの決算結果。市場予想を超える決算を発表しましたが、成長が鈍化しているとの懸念から時間外取引では大きな反応が見られませんでした。日本株の方向が決まるのは、エヌビディアの決算に対して、本日夜の米国市場がどのように反応するかで決まるでしょう。
内需株が底値硬く推移しているのか、注意動きが見られる。強い動きが見られる。倉庫運営関連にはしばらく注目して良いでしょう。例えば、9301三菱倉庫はテクニカル的にも興味深い形になってきたのでチェックしてみてください。


【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,256.17 | +113.80(0.30%) |
TOPIX | 2,736.25 | +19.85(0.73%) |
為替(日本時間 17:30) | ||
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ドル・円 | 149.41 - 149.42 | -0.12(-0.08%) |
ユーロ・円 | 156.54 - 156.56 | -0.37(-0.23%) |
ユーロ・ドル | 1.0476 - 1.0478 | -0.0017(-0.16%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 43,433.12 | -188.04(-0.43%) |
S&P500種 | 5,956.06 | +0.81(0.01%) |
ナスダック | 19,075.263 | +48.877(0.25%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.400 | +0.035 |
米10年国債(%) | 4.258 | -0.038 |