【市場の総括】
2025年6月23日の東京株式市場は3日続落しました。終値は前週末比49円14銭(0.13%)安の3万8354円09銭で取引を終えました。週末のアメリカによるイラン核施設攻撃という地政学的衝撃を受けて大幅下落でスタートしたものの、予想を大きく上回る回復力を見せました。
終値は日経平均-419円と2桁台のマイナスに留まり、多くの市場関係者が懸念していたパニック的な暴落は回避されました。
||米国市場は反発
前日の米株式市場は3営業日ぶりに反発し35ドル16セント(0.08%)高の4万2206ドル82セント、ナスダックは反落し、98.863ポイント(0.50%)安の1万9447.410、S&P500種も反落し、前日比13.03ポイント(0.21%)安の5,967.84で取引を終えました。
イスラエルとイランの紛争に対して、米国が本格的に参入する前の状況に基づく動きなので、小幅な動くに終始しました。週明けの相場がどのような反応を示すかを見極める必要があります。
【 今後の投資戦略】
取引開始直後から売りが進み、一時は300円安まで下落した日経平均。しかし午前9時30分頃に安値を形成した後は、一貫して上昇基調を維持し、大幅に値を戻して引けました。
回復の背景には、急激な円安進行が大きく寄与しています。ドル円は147.988円まで上昇、148円の大台目前まで迫り、この円安で輸出関連株を中心に下げ止まりが見られました。
WTI原油先物も興味深い動きを見せ、週末から朝方にかけては一時5%超の急騰を記録したものの、その後は大きく反落しました。これは株式市場と同様のパターンで、初期の恐怖心理から冷静な判断への転換が見て取れます。
現在市場は、追加攻撃の可能性やイランの具体的な報復行動を注視している状況で、新たな材料待ちの「観望ムード」が広がっています。今回の市場動向を踏まえると、過度な恐怖心は不要だが、高いボラティリティは継続する可能性が高いでしょう。米国市場の反応によってはむしろ買い場が到来する可能性があるので深い押し目を作った大型株には注目しましょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,354.09 | -49.14(-0.13%) |
TOPIX | 2,761.18 | -10.08(-0.36%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 147.38 - 147.40 | +1.98(1.36%) |
ユーロ・円 | 169.40 - 169.41 | +1.95(1.16%) |
ユーロ・ドル | 1.1493 - 1.1494 | -0.0023(-0.19%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,206.82 | +35.16(0.08%) |
S&P500種 | 5,967.84 | -13.03(-0.21%) |
ナスダック | 19,447.410 | -98.863(-0.50%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 4.376 | -0.016 |
米10年国債(%) | 4.891 | ±0.000 |