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2025年7月9日の日経概況及び今後の展望

【市場の総括】

2025年 7月9日の東京株式市場は続伸しました。終値は前日比132円47銭(0.33%)高の3万9821円28銭で取引を終えました。4万円の壁に阻まれて力強さに欠ける展開となりました。

ドル円相場で1ドル147円台前半まで進み、円安ドル高が速いスピードで進行しました。これを受けて、直近で売り圧力が強かった自動車株などに買いが戻りました。

||米国市場はまちまちな動き

前日の米株式市場は続落して前日比165ドル60セント(0.37%)安の4万4240ドル76セント、ナスダックは小幅に反発し、前日比5.949ポイント(0.02%)高の2万0418.464、S&P500種は反落し、4.46ポイント(0.07%)安の6,225.52で取引を終えました。

米国市場はまちまちの動きとなりました。日本と韓国への関税発表に対して、両国が意外と落ち着いた反応を示したものの、米国ではまだそれに対して不安を覚えている投資家が多い状況です。米国市場を支えているのは、やはりハイテク関連です。エヌビディア、ブロードコムなど、AI需要を背景としたチップ需要の急拡大が期待され、この動きは変わらず継続しています。

【 今後の投資戦略】

米国市場に影響を与えた重要な要因として、トランプ大統領の新たな発言があります。昨日、分野別に関税を拡大すると発表しました:

関税対象の拡大

  • 銅(ドクッパー):50%の関税
  • 医薬品:最大200%の関税
  • 8月1日延期分:次の延長はないと明言

銅価格の動向は世界の景気を測る先行指標という重要な役割があります。銅価格上昇 することで、 世界景気回復のシグナルとなりますが、この上昇は決して景気回復を示しているわけではありません。トランプ大統領の発言による一時的な動きに過ぎないため、これによって世界景気が回復に向かうという錯覚に陥らないことが重要です。

一時的な発言に乗っかってしまうと、不安定な動きで損失を被る可能性があります。このような銅関連銘柄への投資には慎重になることが必要です。ハイテク・半導体関連にはAI需要継続で継続して注目、自動車関連は円安メリットとして注目するのが良いですが、為替市場の動きにはボラティリティが高まっているので、短期戦略に徹するのがよいでしょう。

【各市場の動き】

株式指標
日経平均(円) 39,821.28 +132.47(0.33%)
TOPIX 2,828.16 +11.62(0.41%)
為替(日本時間 15:00)
ドル・円 146.80 - 146.82 +0.77(0.52%)
ユーロ・円 172.15 - 172.16 +0.41(0.23%)
ユーロ・ドル 1.1725 - 1.1727 -0.0035(-0.29%)
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) 44,240.76 -165.60(-0.37%)
S&P500種 6,225.52 -4.46(-0.07%)
ナスダック 20,418.464 +5.949(0.02%)
債券・金利
長期(10年)国債金利(%) 1.500 +0.015
米10年国債(%) 4.402 +0.016
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