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2025年12月8日の日経概況及び今後の展望

【市場の総括】

2025年12月8日の東京株式市場は反発しました。終値は前週末比90円07銭(0.18%)高の5万0581円94銭で取引を終えました。TOPIXは3,384.31と21.75ポイント高(+0.65%)と、日経平均を上回る上昇率で、値がさグロース株よりも内需や金融など広範な銘柄に買いが広がった形です。

前週末の米株高を受けた投資家心理の改善に加え、日本株に対する海外勢の押し目買い継続が挙げられます。また、日経平均高配当株50指数が+1.04%と、インカム需要を背景に高配当銘柄への物色が強まったことも、相場全体を下支えしました。一方で、長期金利が1.97%まで上昇したことで、成長期待先行の高バリュエーション銘柄には慎重な見方も強まっています。

||米国市場は週末の間に上昇

5日の米株式市場は反発し、終値は前日比104ドル05セント(0.21%)高の4万7954ドル99セント、ナスダックは4日続伸し、終値は前日比72.992ポイント(0.31%)高の2万3578.128、S&P500種も続伸し、前日比13.28ポイント(0.19%)高の6,870.40で取引を終えました。

米10年国債利回りは4.13%台と小幅上昇にとどまり、足元のインフレ指標がやや落ち着きを見せる中で、年内または来年の利下げ期待が相場を下支えしています。一方、政府機関閉鎖の影響で最新の雇用統計やCPIが公表されておらず、FRBにとってもデータ不足の中での政策判断が求められる難しい局面です。市場ではコアPCEなど代替指標を手がかりにインフレトレンドを見極めようとする動きが強まっています。

【 今後の投資戦略】

本日の日本市場では、日経平均が値がさグロース株主導ではなく、TOPIX主導の「広がりのある上昇」となった点が重要です。高配当株や金融、内需セクターに資金が向かい、指数全体としては金利上昇局面でも底堅さを維持する構図が見られました。

業種別では、長期金利上昇の恩恵を受ける銀行・保険などの金融セクターや、景気敏感でありながら内需色の強い一部サービス業に資金が向かいやすい環境が続いています。一方で、REITや高配当インフラ関連は金利上昇による利回り競合の影響を受けやすく、当面は戻り売りに押されやすい地合いです。輸出関連では、ドル円155円台の円安基調が追い風となる自動車や一部機械株に中期的な妙味が意識されています。

今後注目したい業種は「銀行・保険」「自動車・輸送用機器」「インフラ関連(電力・ガス含む)」で、金利・為替・政策テーマが重なることでトレンドが継続しやすいとみられます。

【各市場の動き】

株式指標
日経平均(円) 50,581.94 +90.07(0.18%)
TOPIX 3,384.41 +21.85(0.65%)
為替(日本時間 16:00)
ドル・円 155.18 - 155.19 +0.56(0.36%)
ユーロ・円 180.99 - 181.00 +0.65(0.36%)
ユーロ・ドル 1.1662 - 1.1664 -0.0001(0.00%)
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) 47,954.99 +104.05(0.21%)
S&P500種 6,870.40 +13.28(0.19%)
ナスダック 23,578.128 +72.992(0.31%)
債券・金利
長期(10年)国債金利(%) 1.960 +0.010
米10年国債(%) 4.138 +0.039
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