【世界市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2023年10月24日の東京株式市場は反発しました。終値は前営業日比62円80銭(0.20%)高の3万1062円35銭。4営業日ぶりの反発でした。反発はしましたが、30,550円まで下げてから下げ幅をすべて縮小、プラスに転じて終わったので、明確な方向性はない展開でした。
前日の米国市場は続落と反発でまちまちな動きとなりました。ダウが4営業日続落して前週末比190ドル87セント(0.57%)安の3万2936ドル41セント、ナスダックは5営業日ぶりに反発して、前週末比34.522ポイント(0.26%)高の1万3018.329で取引を終えました。
長期金利が5.02%に上昇してから4.8%台低下した結果がナスダック市場に安心感を与えて反発しました。一方、ダウはディフェンシブ銘柄が利益確定に押されて売られた結果、下げて終わりました。
日本市場は米国長期金利が高止まりしていることやまちまちな動きで方向感のない展開になったことを反映して、売りが先行してスタートしました。下げ幅を400円超に広げた後は前日までの3営業日で1042円下落したことで自律反発を狙う買いが入ってプラスに転じました。
|| 変動性の高まりに注意
30,000円割れも視野に入るのでは?と思うほど30,550円付近まで下げた日経は急激に切り返しの上昇となり、反発して終わりました。空売りのポジションを膨らませた売り方が慌ただしく買い戻しに回った分を考慮しても変動性の高さは際立つ1日でした。
現在の市場は少しの材料でもその幅が増幅される不安定な相場。その全てを盛り込んだような動きになったのが本日の相場です。変動幅は大きかったものの、空売りも買いを入れたのも1日だけでロスカットの幅まで下げたりあげたりすることはすくなかったでしょう。
|| インバウンド系が注目、半導体の変動性に注意
業種別では精密機器の上昇率が1位、情報・通信業が6位など半導体、ハイテク関連に買いが集中したように見えますが、よく中をみると、東京エレク、アドバンテストなどの主力・大型銘柄は陰線引けでわかりにくい動き。いきなり買っていく場面ではないことに注意。
その他、空運業、陸運業、小売業などのインバウンド、ディフェンシブ関連が上昇率トップ5に入っていることから、注目が高まっているのがわかります。短い反発を狙う場合は、インバウンド、ディフェンシブ関連に注目するのも良い戦略でしょう。
インバウンド関連は一斉に底打ちの準備に入る
空運業種のチャート
陸運業種のチャート
小売業種のチャート
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【各市場の動き】
株式指標
日経平均(円) | 31,062.35 | +62.80(0.20%) |
TOPIX | 2,240.73 | +1.92(0.09%) |
為替
ドル・円 | 149.49 – 149.51 | -0.41(-0.27%) |
ユーロ・円 | 159.69 – 159.70 | +0.82(0.51%) |
ユーロ・ドル | 1.0681 – 1.0682 | +0.0083(0.78%) |
海外株式
NYダウ工業株30種(ドル) | 32,936.41 | -190.87(-0.57%) |
S&P500種 | 4,217.04 | -7.12(-0.16%) |
ナスダック | 13,018.329 | +34.522(0.26%) |
債券・金利
米10年国債(%) | 4.847 | -0.078 |